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禁煙 1992年8月 [Health / 運動]


喫煙時代
きっかけは,テレビ俳優なんかが格好良くやっている「プファー」がやりたくて。大学のクラブに入ってから吸い出した。
困ったことは,だんだん本数が増えていき,就職後は仕事にも支障が出る始末となったこと。
吸いすぎて胃が気持ち悪くなったこともある。正直言って,うまいと思うときも結構あるが,逆にマズイと思いながらも吸わずにいられないときがだんだんと多くなった。
量的には1日ひと箱前後と,ごく普通だったが。

この頃,「禁煙パイポ」という商品が発売されたので,本数を減らそうと試してみた。けれどこれはダメだった。
また,三日ほど禁煙を試してみたこともある。試すというのは止めてしまおうというわけではなくテストのつもりだったが,三日でもけっこう苦しかった。これじゃあ長続きは無理だと思ったものだ。
一日10本と決めてしばらく続いた時期もあったのだが,仕事が忙しい頃になるとどうしても増える。
これはもう「減らす」ことは無理だと思った。

禁煙の決断
次第に気持ち的には「できるならば止めたい」と思うようになっていた。結婚したのはちょうどその頃である。
つきあっているときから,「できたらやめてね」と言われていたが,禁煙を失敗すると二度とダメになるという恐れがあり,おいそれと宣言できなかった。
しかし,新婚旅行の最後の日の空港のロビーで「タバコやめるわ」と言ってしまった。 別に何もこの日に宣言しようと決めていたわけではない。何でそう言ったのか今も実はよく分からない。とにかく口にだしてしまった事実があるだけだった。

そんなあいまいなきっかけではあったが,数日我慢して,「これはいけるかも」と直感した。
ちょうど仕事がオフでもあり,それから比較的仕事のストレスが緩い時期が続いた。
もちろん,吸いたいと強く思う瞬間も来る。この禁断症状も定期的にやってきたが,何とか耐える方法を考えて取り組んだ。アメをなめたりスルメをかんだり或いは水を飲んだりといった様々な方法があるが,自分の場合に効き目があったのは「タバコを吸ったふりをする」ことである。
タバコの快楽は,あのタバコを持つ指のこなしや口にふくんだ煙をふぅーっと放出するその瞬間にもある。 そのまねをしたあとに,新鮮な空気を胸一杯に吸い込むと,本当にタバコを吸ったときの快感の幾分の一かは得られるのである。

それから幸いしたのは,結婚したばかりで生活に緊張感があったことだ。タバコを吸いたいときというのは生理的な要求もあるのだが,ふと生じた空白の時間にその思いがやってくるものだ。そういった瞬間が新婚生活の中にはあまり無いわけである。
更に同時にやってき体重増加という事に対して,ランニングを開始した事情もある。運動して息が切れているとき,全身運動による深い呼吸状態にあるときにタバコを吸いたいという気持ちはあまり起きない。

こうしたたまたまラッキーな積み重ねによって,次第に禁煙は長期間にわたり,同時に体が健康になっているという爽快感も生まれてきた。せっかく頑張っているのにまた体を汚してたまるかという思いである。   このようにして,禁煙は成功した。1992年8月以来,タバコは全く吸っていない。
ただ,そのあと夢に何度も出た。夢の中で吸うわけで,「しまった」と焦って目が醒めたこともたびたび。禁煙数週間後や数ヶ月後はもちろん,3年とか5年たっても見たことがある。深層心理では吸いたいのだろうなあと思う。

整理すると
・今なら止められると正確に自覚できたこと。
・ストレスや,タバコを思わず吸いたくなる空白の時が少ない時期だったこと。もしイライラが募る時期だったら失敗していただろう。
・タバコを吸う快感にとって変わる事を用意できたこと。自分にあったやり方を見つけれた。
・周囲の協力を得られたこと。 ・これまでの禁煙で,だめそうだったらスッパリと諦め,次の機会を狙ったこと。

その後も,うまそうだなぁと思う瞬間は未だにごくたまにある。けれどもう絶対に吸うことはないだろう。ただ,禁煙努力中に,口がさみしくなった反動で食べることやアルコールに走ったのも事実。 これが次の問題となって今に至っている。(2008.8記)

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