SSブログ
DC5チューン ブログトップ

電装系 [DC5チューン]

◆電装系◆
2011.12
2003. 4
2003. 1
 3.カロCDP P930
 2.HKS・Lapカウンター
 1.Audioシステム

カロッツェリアCDP P930
2011.12
左スピーカーからの音が途切れるようになり,初めはスピーカートラブルかと思いましたが,どうも違うようす。
これはヘッドユニット側の問題だと判断し,中古でP930を購入しました。温泉旅行中のヤフオク売買になったため,かなり手間取っていろいろと焦ったことを思いだします。(^^;
本体価格22k+工賃6k
p930.jpg
P919より2世代新しくなったわけですが,装着して無事トラブルが解決しただけでなく,これまでにない緻密な音を再生してくれたことにびっくりしました。技術革新はちゃんと進んでいたんですね。

しかし今どき,音質など気にしない携帯プレーヤーに慣れた世代には,関心外なのかも。


HKS サーキットアタックカウンター
2003.4
急ぎスピードリミッターカットを探しているときに,どうせならということでLAPを自動的に拾う機能を持つ新製品としてたまたま行った店で「あと1基だけある」と言われて購入。本体31,290円+取り付け工賃8,400円。(税含む)
lap_c.jpg
コースに埋め込んでいる磁気を感知して各LAPのタイムと最高速度を記憶してくれる。磁気装置がない場合は,手動でタイムを測ることができる。
また,通勤時間や,お出かけ時の所要時間と走行距離がとれる点もたまに役に立つ。ただし,この場合はエンジンを切るとデーター保存されない。
センサー設置は地上高15cm以下と説明書きにあったが20cmでもOKだった。
この設置位置,ステアリングの陰で見えにくいので,もっと左側に置くのがよかったかな。

LAPだけでなく,最高速もリアルタイムで分かるのはとても便利です。岡山国際でも鈴鹿でもきちんと作動しています。ドアの下部でコードが断線しないよう気をつけてはわせる必要があります。


オーディオシステム
2003.1
総金額約18万円 (工賃・税込み。値引きあり)
CDプレイヤー カロッツェリアDEH-P919 アンプ内蔵 ¥65k+工賃¥4k
接続カプラー ホンダ車用 ¥5k
2wayセパレート ALPAIN DLX-F176 17cm口径2way ¥54k+工賃¥5k
SPコード モンスターケーブル 250/14G ¥9k+工賃¥6k
電源 アコースティックス 8G ¥10k+工賃¥3k
SPボード エーモンインナーバッフル 簡易ボード ¥3k 工賃¥8k
制振・吸音加工 エーモンデッドニングキット 簡易レベル ¥12k


音質はハイエンドモデルには及ばないものの,大方の人には十分でしょう。全内蔵ゆえに余分な配線や接点が少ないという音質的に有利なメリットもあります。ただ,カロの音色の特徴として,明るくクリヤーな反面,しっとり細やかな陰影描写はダメです。

spL.jpg
ウーハーは純正位置。音的には外へ向きだした方が良いが,アウターボードを作ると2万円はかかる。ツィーター位置は結局ピラーになったが,向きがあまり好みでない。
スピーカーはDLX-F176という17cmウーハーと2.5cmツィーターのセパレートタイプ。fo(最低共振周波数)は60Hzと結構高いので,17cmという大口径のわりには低域は期待できません。それでも2~3万円の一般価格帯とはレベル違いです。
SPケーブルは,手頃なモンスターケーブルですませました。電源は,アコースティックス8Gでバッ直にしています。ある人から進められたもので,他メーカーのケーブルとは段違いの品質だそうです。ヘッドのアースもこれを使いました。バッテリーからのアーシングもその人からもらった1Gのオーディソンケーブルを1本使いました。

スピーカー取り付けは汎用キット一式を購入しました。内容は最低限のSP取り付け作業でしょう。
・サービスホールを塞ぐ。
・ドア外板(アウターパネル)に制振材と吸音材をはる。
・SP取り付け鉄板(インナーパネル)に制振材をはる。
・SP取り付けのMDFボードを使用。


さて,出た音で気になっているのは次の2つです。
・17cm口径の割に低域は薄い。
・ツィーターの取り付け位置がピラーで,向きがダッシュ上なので,直接音が届かず,やや音場の幅が狭い感じがする。運転者側に振ったほうがシャワーのように高音域を浴びる感じがして好み。

気に入ったのは次のことです。
・SPだけでこんなに質がアップするとは驚いた。音を細かく描き出してくれる。まるでアンプやヘッドユニットのクオリティがアップしたようだ。今まで聴こえていなかった音が出てくる。密度が濃い
・尖ったところが無く,あえて言えば美音である。ボーカルものは男性・女性問わずしっとりと再生してくれ気持ちいい。
・厚みがあり,中域の暴れも少なく,耳にうるさいとか神経質になる音域がない。
・クラシックのフルオケが一斉に鳴ったときの再生がよりリアルになった。マーラーやブルックナーの交響曲など。音の数が増えたこと,低域の凹みが無くなった事による好印象。
総合的に言えば「凄く良くなった」と言っても良いと思いました。国産汎用品では,最高峰の音だと思います。

★P919 イコライザー・チャンデバ・タイムアライメントの設定値
・SPと耳との距離をメジャーで測定し入力。
・AMラジオ(モノラル音源)で音が中央にあるかチェック。ツィーターとウーハー別個に音を出し,両者のセンター位置のずれを無くする。ただ1chごとにゲイン調整ができないので,ツイーターを覆うなど原始的方法しかないが。
・チェック用CDのピンクノイズで,ステレオでもセンター定位になるようアライメントを微調整。1コマ2.5cmで位置が変わる。
・20Hz~20KHzの連続音スイープ音でイコライザー調整。(記録用紙にメモする)
・除夜の鐘や拍子木の音などが自然に聞こえるかチェック。おかしければいじる。
・たくさんのCDをかけて違和感がないかチェック。不明なときにはホームオーディオで確認する。

左TW 120cm→117.5cm→115cm 右TW 65cm→67.5cm
左MID 135cm →125cm→130cm 右MID 92.5cm→95cm

2.チャンデバ 2007.8
ウーハー領域 ツィーター領域
再生周波数帯 31.5Hz~3.15kHz→4kHz 4kHzに
スロープ -12dB -12dB
レベル 基準 -2dB →-1dB→-2dB

3.イコライザー
周波数Hz 50 80 125 200 315 500 800 1.25k 2k 3.15k 5k 8k 12.5k
2004.9数値 +8 +6 -4 0 -2 +6 +6 -2 +6 +4 -2 0 -2
2006.5変更 +6 +4 -4 +2 -2 +6/8 +2/4 +2 +4 +2 0 0 0
2007.8変更 +6 +4 -2 +2 -2 +6 0 0 +2 0 0 0 0
2011.9現在 上に同じ +2 0 +4 0 0 0 0
※800Hzの変動は謎

カロッツェリアP919のイコライザー設定をカットすると,かなり無惨な音になり,プラス面の方が遙かに大きいです。
16cmスピーカーとしては低域は薄かったが,低域ブーストのおかげで幾らかカバーできています。ただ+6以上は要注意,音が歪みます。本来はプラスでなく,ピークをマイナスにするのが好ましい。
TAをかけない方が音の量が豊かにステレオ感が出て豪華な音に聴こえます。TAをかけると音が寂しいと感じます。これがTAが敬遠される大きな要因ですが,これは聴く曲や何を大事にしたいかで変わってきます。

それでも,クラシックを聴く場合は,オーケストラ楽器の配置を正しくしたり,演奏者がつけた音の強弱を正確に再現するには,TAでセンター定位を出し,EQである程度フラットに補正しないといけません。
かつては,こうしたデジタルエフェクトによる音のまとめは邪道とされていましたが,2001年あたりから高級~汎用機まで広くデジタル機能が付加されるようになっています。

制動系 [DC5チューン]

◆制動系◆
2011. 7
2009. 9
2009. 1
2008. 8/2006
2005-2006
2006. 7
2006. 2
 同上
2006. 1/2009.12
2004. 1/追記
2003. 4
11.無限スリットブレーキローター
10.ブレーキローター交換
 9.パッド交換手順
 8.プロμパッド MAX900i / 旧900とトラブル
 7.エンドレスMA11・ラムズGP4-8R
 6.制動屋パッドRM550
 5.無限ステンメッシュホース
 4.純正ブレーキホーストラブル (岡山国際走行中・車載映像あり)
 3.ブレーキピストンOH
 2.五次元ブレーキ冷却ダクトキット
 1.ビリオン・ブレーキフルード

11. 無限スリットブレーキローター
2011.7

より確かな制動力を求めて買ってみました。
mugenroter.jpg
これはもうはっきりと長所・短所を指摘できます。

まず弱点は,パッドの摩耗進行が1.5倍くらい早くなったことです。
メリットは,常にパッドを新鮮な状態に保ってくれることです。岡山国際で限界ブレーキをくり返しても制動力低下を感じることが少なくなりました。
そして,帰宅するときにはそれまでフカッとした頼りない感触になっていたのが全く無くなり,常にカチッとした剛性感を維持してくれる点で「ああボロボロになったパッド部分を削ぎ落としてくれているんだなあ」と分かったものです。
パッド摩耗に耐えられるなら買いのローターでしょうかね。ローターのもちは純正品並みだと思います。


10. ブレーキローター
2009.9

rotor.jpg
これは以前の純正Fローター。走行12回(24枠ぶん)で交換となりました。MAX900改は発熱量や攻撃性もそれなりにアップしたのかな。このヒートクラックは表面で,裏面のクラックは少ない。冷却ダクトによる差でしょう。
次のローターは,ディクセルのプレーンタイプにしましたが,安いだけあって・・・という感じ。生産地での品質のバラツキ?熱処理なら安心かもしれませんが,それなら純正がいいかなー。
ということで,2010年現在は純正ローターを使用しています。
ちなみにスリット入りは嫌いなのでずっと使っていません。



9. ローター交換作業手順
 ◆冷却ダクト装着車のローター交換作業について覚え書き
(1) ダクト前10mmナット外し ホースを8mmソケットで外してから,ネジを取る。(落ちないように両面テープ固定)
(2) キャリパー17mmボルト2本外し ※ホイールトルクレンチの17mmBOXを使うと便利。上を先にすると下にも使える。
(3) ピストン戻し パッドを押してピストンを戻す。プライヤーやドライバーで開く。
(4) キャリパー外し・固定 キャリパーが落ちないようにする。
(5) ローターネジ外し インパクト・ハンマーで皿ネジを外す。
(6) 取り付け 逆の手順で。
以上で1時間半の作業。パッド含めて2時間弱。

○フロントパッド交換
・両輪ジャッキアップ(片輪だとステアを切るとジャッキから外れる)
・ダクトカバーの穴を利用してパッドの脱着

○リヤパッド交換
・サイドブレーキを降ろす
・12mmボルト2本外し
・ブレーキホース固定12mmボルト外し
・キャリパー外し
・十字切り欠きにタガネをあてて右回し (タガネより効率よい工具)

○ホースやカバーを外す場合
・ホースの8mm→10mm→17mm(手で緩まない左はBOX+ラチェットで)
作業効率を上げるには,六角ボルトを,10mmボルトに換える手もあり。



8. プロジェクトμ LEVEL MAX900 (900i)
2006.4 新登場
2007  改良版
2008.8 MCモデル900i登場

チタン改でも高速制動力・耐久性(炭化)・耐フェード性などで限界を感じるようになり,より高性能の本製品が出たので乗り換えました。
ストリートでは,冬一発目でもググッと効いたチタン改に対して,春でも一発目では明らかに効きが甘い。初期HCみたいに根限りブレーキペダルを踏んでも車がすーっと進むまではないですが,有効温度はより上になったようです。
サーキットでは,一番期待していた高速領域での絶対制動力がチタン改よりはっきりと上だと感じました。制動感がしっかり伝わってきて,より奥まで突っ込めるようになりました。(ただし同時にホースを交換したせいもあるかもしれない)
耐フェード性についても,冷却ダクトを装着しての冬場では問題は無かったです。
ダストの多さはチタン改以上。しかも,ホイールに付着したダストになんと錆が出ていました。ただしこの錆,デルファイローターの削り鉄粉のせいもあるのかもしれません。

【追記2006.8 剥離トラブル】
Shopで車高調装着のために足回りや冷却ダクトを外しているときに,パッドの異常が発見されました。
フロント4枚のうち3枚がこんな状態になっていました。
padtrable[1].jpg
一部分がそげることはよくあることですが,ここまで完璧に剥離したのは初めて。
パッドピンのおかげで脱落しなかったようですが,もし落ちたら。。。冷や汗

最近ストリートで初期の効きが甘いなと感じてはいました。また,少し前にアクセルオフするとカチッ・コトッと音がでることがあり,診て貰ったものの再現ができずに結局分からなかったのですが,これが一つの原因かもしれません。
このパッドをさっそくメーカーに送ると,メーカーのサポート係からすぐに携帯へ直電がありました。

今回の現象は,高熱によって鉄板が反るために摩耗材が剥離してしまうというトラブルでした。接着剤の問題ではないようです。
同様のトラブルがあったからかどうか分かりませんが,今生産しているLevelMax900では鉄板の材質を変えているそうです。(777などの鉄板と同じもの)
初期生産品の鉄板はHCチタンkaiと同じだそうで,Max900はチタンkaiより発熱しやすいことを認めていました。

ただ,改良品でも「今回と同様のことは決して起きないとは言えない」ということです。(立場上)途中にクーリングを入れて欲しいと言われました。777や999などのレーシングパッドは,やはり低温時のローター攻撃性が物凄く,ストリートとサーキット両方という者には使えないようです。
性能的には現段階では合格レベルだし,このようにクレーム対応がきちんと即座にできるメーカーと分かったので,今後もできればMax900でいけるならいきたいと考え直しました。

【追記2007.4 改良版】
iではない改良版で送ってもらったパッドですが,ブレーキダストの量が減ったのではないかという気がします。ただ,効きはまずまずながら,ダストのタチが悪いのか,ローター側の問題なのか,ホイールだけでなく車体の側面やリヤがダスト錆で茶色っぽくなります。1回の走行で白いボディがうっすら変色するのにはちょっと勘べんして欲しいと思いました。水では落とせずコンパウンド等で磨く必要があり,手間でしたから。

【追記2008.8 900iへ】
それでも改良を期待してMC版の900iを買ってみたところ,初期制動力は抜群で,その他もまずまず。唯一,摩耗がかなり進みやすくなった点が厳しいですが,その代わりにボディサイドが錆色まみれになる現象が無くなった(洗車で落としやすい)ことで,再評価しました。ダストは茶色でなく黒い粉っぽい感じです。
パッド慣らしをしていると,カーボンが焼けた臭いがするようになったし,ローターに皮膜も見えるようになったことからも,パッドの材質が見直されたことが分かります。
しばらくこのパッドでいくことになると思います。

【追記2009.11】
最近のサーキット走行では,パッドの摩耗が著しく進みます。30分5本全開で要交換とSタイヤ並み。これは,パッドの材質変更があったのか,ドライバーのブレーキングが変わったからかは不明。しかし,パッドダストも質・量がちょいと変わった気がしており,表には出ない変更があったのかも??



7. エンドレスMA11/ラムズGP4-8R
2005-2006

共に短期間しか使用していないので参考程度に。
MA11はもらい物の中古だが,いつでも効きは良く,耐フェード性・摩耗性も良好でした。その頃メインだった,プロμより上のように思います。
ただ価格的に高価だったので,その後継続して使うことはありませんで。それでも,エンドレスの製品に関心を戻してくれた(昔はエンドレスをよく使っていた)パッドでした。

ラムズは,プロμで不満が出てきた耐フェード性を期待して購入したものです。
ところが,とにかく踏力を要求されて大変でした。どうやってもABSを作動させられない不安感でいっぱい。ただこれは,少しの踏力で効くプロμに慣れていたせいもあるでしょうし,ローターとのアタリが出ていなかったかもしれません。
結局,1回使っただけで自分には合わないと思い外しました。(ひび割れも発生)しかし,耐フェード性は最もブレーキに厳しいもてぎでも通用するというだけあり優秀,また奥でのコントロール性も良好なので,人や車によっては高評価が得られるパッドかもしれません。


6. 制動屋 RM550
2006.7

マイスタークラス優勝の賞品としてゲット。制動屋のパッドは,サーキットフィールドで高い評価を受けています。特に,耐フェード性がかなり高いようです。
このRM550は,ストリート・サーキット兼用として開発されたパッドということで,ストリートでも初期の効きからコントロール性,剛性感も優れていて,文句のつけるところがなかったです。

サーキットでも,超高速域でもABSを作動させるほどの絶対的制動力をもつことが感じられました。μパッドより,奥の方で微妙にコントロールができるのも良いですね。耐フェード性もストリート兼用としては最高レベルではないでしょうか。ダストもμパッドより少ないです。
ただ,発熱量が多いと言われる制動屋だからか,キャリパーの変色が進んだような・・・
それと,あまり安売りはしていないみたいなので,値段的に自腹で購入するのはためらわれます。
街乗りも使えてサーキットでも最高レベルの物を求めるなら,お勧めできるパッド。値段が同じくらいだとすれば,Level MAX900iよりこっちを選ぶかも?



5. 無限ステンメッシュブレーキホース
2006.2

さすがにすっぽ抜けるホースでは走れたものではありません。いろいろな社外品が出ていますが,ステーが純正同様で車検問題なしの無限製をチョイスしました。
サーキットを走って,はっきりと体感ができ驚いたことは,よく言われる剛性感ではなく,ブレーキペダルをリリースしたときの離れ感です。リリースコントロール性が確実に向上したので,確かに意味はあるパーツだと思いました。
FD2では,キャリパー付け根は金属製になり,ホース抜けの心配は無くなりましたが(ちゃんと対応してくれるこのあたりはさすがホンダ),こういったプラス面があるなら交換も有りでしょう。



4. 純正ブレーキホースがすっぽ抜けたトラブル
2006.1

岡山国際サーキットの裏ストレートエンドでのフルブレーキング中,185km/hから150km/h程度に減速したあたりでパスンという音と共にブレーキホースが抜けました。幸いにもクラッシュは免れましたが。。
★取り外されたホースはディーラーが持ち帰りましたが,その前にShopが撮ってくれていた画像がこれ。
hose1[1].jpg hose2[1].jpg
カシメ部分からすっぽ抜けています。 カシメ部の中に黒く見えるのはホース。
ホース先端部分がちょん切れたわけです。
抜けたというより,まず先っぽが何らかの原因でちぎれ,カシメ部分である程度抑えてくれていたが,耐えきれず遂に抜けたと考えられます。

●車両の使用状態
新車から3年,走行距離34000km,岡山国際を中心にサーキットを30回以上走っています。パッドは主にプロμチタンkaiで,2-3回エンドレスMA11を使用しました。ローターはノーマルから最近デルファイに換えました。また5ZIGENの冷却ダクトでキャリパーを冷やしています。バックプレートは装着したままです。
キャリパーは赤色のままでブレンボ文字が黄ばんだ程度,だからそんなに熱害は無いと思っていました。昨年,十勝の蒼インテさんや茂木のセレーノさんの「DC5のブレーキホースが抜けた」という報告を聞いても,自分はまだ大丈夫と思っていました。

●対応と情報収集
トラブルの翌日,ホンダサイトのお客様相談室に問い合わせをしました。
補償をしてもらえるのか,サーキット走行ではノーマルは駄目なのか,今後ホースを改善する考えはあるか等です。
二日後に直電があり,補償は無理,パッド等を交換したならホースも交換すべきと考えると回答がありました。それ以上は現物を見てからという話でした。

パッドを換えたらホースも換えないといけない。「えっ」と思ったコメントです。サーキット走行する場合, パッドやフルードと同様に「ブレーキホースの交換が当たり前」という考えは私には無かったからです。
複数の知り合い業者やディーラーでも,「ホースが抜けるなんて初めて聞いた」と言われました。専門本のShopデモカー写真を見てもノーマルのままのDC5も少なくありません。

確かに,メッシュホースに交換する人もいますが,それは切れる心配があるからではなく,剛性やタッチの向上が理由だと考えます。
つまり,「ブレーキが厳しいサーキットを走るとノーマルホースでは切れる恐れがあるから交換しなければならない」という考えは一般的な認識ではないと思ったわけです。

●ホンダ特有の問題なのか?
ところが,あるレース屋さんが「ホンダのカシメはサーキットでは良く抜ける」と言っているという情報を得ました。このShopでは,中古のホースを常時携帯しているというのです。恐らく抜けたか,抜けかかっている車をしばしば見てきたのでしょう。

そして,ちょくちょく岡国や鈴鹿を走っているモニャゾー号も,今回の出来事を聞いて同じメッシュホースに交換したところ,次のような状態になっていたのです。
hoseM1[1].jpg hoseM2[1].jpg
これが正常なカシメ部。 フロント左側。抜けかかっています!
フルードのにじみも見られます。
モニャゾーさんは岡国20回,鈴鹿13回を走り,パッドは私のより発熱するパッドを何度か使用し,ローターは研磨・交換が各2回,フルードを吹いてキャリパーの塗装剥げも起きている状態です。ただ後期には同じ冷却ダクトを付けています。
それが,恐らくこのままだといずれ締め付け部がスポンと抜けると想像されます。

どうやらDC5の純正ホースは,ブレーキングの厳しいサーキット走行に耐える品質は持っていないと思われます。目視で十分チェックできますので,シビアなブレーキングをしている人は早急に確認してみてください。

DC5以外の車で起きたという情報は得られませんでした。ブレンボキャリパーのDC5特有のトラブルなんでしょうか?
(追記08.12 その後,ユーロRやS2000でも同様のことが起きていたと聞いています。他社ではまだ耳にしていません。)

サーキットを強烈に走るなら要オイルパン加工というのと同様,ユーザーがトラブルに遭って初めて周知のこととなるとは複雑な気持ちです。トラブルの性質があまりにも恐ろしいものですから。

●プラスの結果になるだろうか?
2/2現在,サーキット走行だからという理由で終わりとした意向と,それでは済まされない重大なことだという認識の両方が,メーカー&ディーラー内でもあるようですが,メカさんのプッシュで技研で解析をすることになりました。

しかし,この件がメーカーからオーナーに還元されるか?と考えると疑問に思います。

もし製品を改善して「サーキットでも大丈夫な造りにしました」などと公言しようものなら,それまでの車輌のリコール問題になります。黙って改善することはいろんなパーツでよくある話ですが。
このままでいく場合,メーカーがディーラーを通して「サーキット走る場合はオプションホースに交換することをお勧めします」などとユーザーに告知することも,期待できそうにありません。そんなことをするなら,ノーマルでは耐えきれないパーツ全てについて告知しなくてはならなくなりますから。

せいぜい,「今後の製品製造にいかしていきます」とか,「サーキット走行をするならユーザーは十分にブレーキ周りを点検してほしい」という話で終わるかもしれません。
一般的通念として,改造をしてサーキット走行する場合はメーカーサイドが責任を負うものではないのが基本ですので。

とはいえ,サーキットを走るならホースも交換すべき,というコンセンサスが走り屋にあるかといえばパッド・フルードに比べればはるかに低いのではないでしょうか。
もしも,このトラブルが前回参加した模擬レースで,DC2のインをついたあの瞬間に起こり,車が共に大破相手ドライバーに怪我を負わせていたとしたら,間違いなくできる限りの猛抗議をしたことでしょう。

●ディーラーにて本田技研工業株式会社・サービス技術センター岡山から送られてきた報告書を受け取りました。

そこに記載されていた調査結果の中でポイントと思われるのは,
「ホースが抜けた金具には異常高温熱を受けたことによる熱変色(黒色)が認められる。」
「ホースのゴム硬度が新品ホースと比較して著しく上昇している。この硬度上昇は熱ストレスによるものであり,キャリパー側(抜け側)が著しく,特に金具との接触面積が大きい外面ゴムが顕著である。」
といったあたりでしょう。

そして最後に,次のような結論で締めくくっていました。
「当該ブレーキホースには仕様上,製造上の不具合は認められませんでした。レース場での過酷なブレーキングにより,ブレーキ部品が異常過熱し,ホースが熱劣化し,当該事象に至ったものと判断致します。」
「仕様上の不具合は認められなかった」という記述は即ち,現状製品に問題はないという意思表示であると受け止めましたが,イコール今後もこのままの製品(品質)で通すつもりだという意思をも示しているのかどうかまでは分かりません。今後もホースの製品番号が変わらなければ,そういう意思だと言えますか。。品番変更なしで改善も十分もあり得ますが。

結局,私がお客様相談室に送った質問に対する直接的な回答はもらえませんでした。
しかし,もうこれで終わりにしたいと思います。

やはり,今回の件はメーカーの想定範囲外の使用のために発生したトラブルであり,体験者が発信源となってDC5のユーザーに警告するしかないようです。

既にここを読んだみなさんには伝わったと思いますので,
「ブレーキングの厳しいサーキットでスポーツ走行をする場合,DC5のノーマルホースは熱劣化で断裂し抜けることがあるので,信頼あるメッシュホースに交換しなければ危険である」
ことを,周囲にいる警告が必要な人に是非伝えてあげてください。

ただし,どんな車種,どういう走り方,どういう改造をしたらそうなるのか,どんなサーキット或いは峠でもなるのか等,私には皆目分かりかねます。各人の判断に委ねるしかありません。

雑誌媒体・メーカー・ディーラー・チューンパーツ等関係者の方が読んでおられましたら,それぞれの立場・表現でユーザーに警告をしてくださるよう,お願いいたします。

なお,今回のブレーキホーストラブルに関する本サイトの文章,画像,映像の転用や引用,或いは概略の紹介等を行うにあたって私の許可は全く必要ありません。
ただし,決して事実と異なったり,誤解を招いたりする内容とならないよう,強くお願いいたします。

※その後出た新型のFD2シビックタイプRでは,このカシメ部分は金属製パイプとなっていました。

★すっぽ抜けたときの動画




3. ブレーキピストンOH
2009.12 同じ作業
2005.12 車検でダストブーツ交換作業

パッドとフルードの交換は何度もしてきましたが,ローター交換するのは初めてです。ピストンのブーツもボロボロになっていたので,今回同時作業となりました。リングシールは何ともなかったです。
純正ローターは,2年半・20回以上のサーキット走行(記録上では30回だが雨天やフルに30分走っていないときもある)に耐えてきました。
凄い耐久力ですが,これも攻撃性の低いブレーキパッドだったからでしょう。(チタンkai)
DC5純正ローターの評価は,なかなか高いようです。安いので選んだデルファイのローター(仕様は確かSTD)ですが,今後,摩耗などについて気になる点がでればまた報告します。

brakeboots.jpg炭化してパリパリのダストブーツ
交換後,ガッチリしたブレーキタッチがよみがえりました。フルードも全交換してスポンジーな要素が少なくなったからだと思います。フルードはビリオンのスーパーブレーキフルードです。
パッドもローターも新品となった直後は,ブレーキを踏んでも「ヌルー」とした制動感でした。
最近は,昔みたいにパッド慣らしはあまり気にしていませんでしたが,購入したレベルマックス900パッドの箱の中に,「ゆっくりと300-400℃まで上げて自然冷却させる」よう注意書きが入っていたので,今回のチタン改でも同じ方法を取ってみました。
鉛筆の芯を焦がしたような匂いがしてローターにも紫色の皮膜(カーボン皮膜)がつき,当たり付けは完了しました。制動感は別もののようにしっかりしたものになりました。
処理をしていないローターなので,ゆっくりと熱を入れて冷やす作業はあった方がいいように思いますので更に温度を上げてゆっくり冷やす作業をしました。
ここ3回ほどのサーキット走行では,譲り物のエンドレスMA11を使用してきましたが,ラジアルタイヤではフェード感はほとんど無く,不満のない性能でした。



2. 5ZIGEN ブレーキ冷却エアダクトキット
2004. 1
04.3追記
04.1追記
05.4追記
08.10追記

走りを詰めていくと,フェード,ペパーロック,パッド摩耗が厳しくなる。キャリパー温度が200度辺りを超えると,変色・フルード吹きを経てキャリパー本体の要交換15万円コースになりかねない。そこで冷却ダクトを装着することに。
DC5ではホースの取り回しが相当難しく,自作は断念して48,000円と高価だがきちんと専用設計された同製品を購入した。
Bdact2.jpg Bdact1.jpg
ダクト入口は,フェンダー裏の開口部にぴたりと合う。ホースは相当頑丈な作りで,少々タイヤが擦っても穴が空いたりはしない。ただ,ホースが太く取り回しにも制限があり,タイヤ幅・ホイールオフセット・車高・アライメント等の条件次第では,ホースにタイヤが当たる。そこで,あたる部分を手で押しつぶして対策した。 ダクトホースは,ブレーキキャリパーの裏側を覆うカバー(画像黒色の物)へ繋がる。このカバーは内側のキャリパー全面にエアを当てるようになっている。
ちなみに,バックプレートはそのままあっても良く,タイヤを外せばカバーはそのままでもエア抜きができる。

【追記】04.3
キャリパーを覆う黒いカバーとの結合部辺りのホースが,ドラシャブーツに接触していた可能性があるそうで,ホースはできるだけブーツ部から離すようにホースを取り回しました。(右側写真の中央やや下の結合部あたり)
というのも,走行後に内部のグリスが飛び散っていたので,レースカー並みに柔目のブーツとホンダ製の別のグリスに換えてもらったのですが,その際ブーツはどこも破れていなかったので,接触が一つの原因となっていたかもしれないということです。

【追記】04.11
車高調からダウンサスに換装したところ,車高が高めなために,ホース基部がアーム等に当たってしまうことが分かりました。それで一時期取り外したところ,夏にキャリパーからのフルード吹き出しが発生する現象が起きたために,ダクト基部を作り直してもらい再装着しました。経路の口径が三分の二ほどに狭くなったが,その後フルード吹きは発生しておらず,効果はあると確認できました。

【追記】05.4
エンドレスMA11を装着したら,キャリパーの文字が黄色く変色しました。効きもすごいが発熱も凄いようでさすがにダクトでも容量不足?60φは欲しいという話も聞きます。
一年間走ってみて,フルードへのエア噛みがほとんど生じていないこと,キャリパーの変色やフルード漏れがかなり防げたことからも,やはりダクトの効果は大いにありではないかと思います。
恐らく,取り回しによりホース等の破損が多発したのではないかと想像します。私も,何度も破れ,3回ほどホースを買い直したほどです。試しながら,大丈夫な取り回しを見つけるしかなかったです。2006年にカタログから落ちましたが,2007年末,ハイパーレブ本に再び登場しています。

【追記】08.10
カバーのせいでブレーキパッドの脱着がとても面倒になりました。最初はカバーを外していましたが,狭いところで非常にやりにくく時間が掛かります。
そこで,カバーをしたままでもパッドをとめる長いピン(シャフト?)が抜けるに,やや大きめの穴をドリルで2箇所開けました。通常は布テープで塞げば問題なし。これでパッド装着が随分マシになりました。



1. ビリオン スーパーブレーキフルード
2003.4

長いと信頼して引き続き使用している製品です。
走行のたびにエア抜きをしている人には信じられないかも知れませんが,DB8時代には1年間,一度もエア抜きせずに岡国と鈴鹿を計12回も走りきりました。
DC5でも,冷却ダクトを付けている限り,エア噛みは無し。(ダクトをやむなく外した時期は,岡国エアを噛んでいた。)なお,余ったフルードはクラッチフルードに代用できます。
値段は1L缶5040円(HIRANO・税込み・工賃送料別)
この製品の良いところは,現実的な吸湿度で高い沸点を維持するところ。だからこそ頻繁なエア抜きは不要なのでしょう。今のところ,これで十分です。


制動系記事
◆ 終わり ◆



駆動系B(その他) [DC5チューン]

◆駆動系B(その他)◆
2012.2
2007.6
2005.
2004.10~
2006. 6
2003.11
2003. 3
 7.ドラシャ-アウトジョイント交換
 6.スライダー交換
 5.ドラシャブーツ破損
 4.ハブベアリング破損
 3.J'sトルクダンパー
 2.無限強化マウント
 1.omegaミッションオイル


7. ドラシャ-アウトジョイント交換
2012.2

ステアをフルロック状態からやや戻し気味のときに「カカカ」という音が出るようになりました。あまりに頻度と音レベルが高くなったので,鈴鹿走行を前に点検してもらったところ,ドラシャがおかしいと判明しました。 それは,スペシャルグリスを封入して試走してみると明らかに異音が低減したからです。
バラしてみると,ジョイント部に画像のように凹みができていました。
dra.JPG
この溝をベアリングが動く際に音が出ていたというわけです。
こういう例しかも左右同時というのは初めての経験だそうで,トラブルというよりむしろ,9年間・サーキット走行百回近くでよくここまでの状態でいたと言えるらしい。
何しろ浅い舵角時では新品より実に軽くスムーズに回るのです。(フルロック付近で突然重くなる)

新車購入時に,エンジンだけでなく駆動系も慎重に徐々に負荷をかけながら慣らし走行をしてきたのでこれが効いたのかな?
まあハブベアリングの方がバカスカやられましたし,理由は正直分かりかねますけど。
グリスはホンダタイプBという製品を引き続き使っています。耐久性に優れる奴らしいです。これで二度と交換しなくてすめばいいと願っています。


6. スライダー交換
2007.6

スライダーの交換は初めてです。
DC5の定番トラブルといっていいものの一つですね。タイロッドのバンザイVが大きければ傷みがぐんと進むようですが,take3号の足回りがそうでもなかったのでここまで保ったのでしょう。

トレーシースポーツから金属製の強化スラーダーが出ていますが,至急直したかったことと,まあ当分大丈夫だろうということで純正品を入れました。(800円と安い)メガネサイズを予想していましたが実物はずっと小ささいものでした。

しかし摩耗で若干のガタがあった程度にせよ,交換したら明確な好ましい変化があったことから,レスポンスを追求するなら強化品も十分ありかなと思います。(07.04現在¥16kとそう高いものでもない)
ただ,衝撃が他へ及ばないという理由で樹脂製にしているのであれば,金属製に変えると不安材料もありますが,僕には何とも判断がつきません。

ところで摩耗が出ていたスラーダーを交換することでどうなったかと言えば,超初期のステアを切った動きは,摩耗でできた遊びで吸収され,全く操舵系に伝達されていなかったわけです。
この逃げが無くなったから,レスポンス良く感じるのは当然です。
直進性がビシッと感じられるのもステアの遊びが無いからでしょうか。

この変わり具合は,「ステアリング周りの剛性が上がった」という形容が合うものだと思います。もしかしたら分からない人もいるくらいの微妙な事柄ですが,分かる人だったら「相当変わった」という印象を持つと思います。
少なくとも,僕にとってはへたったブッシュを替えたくらいの変わりようで,DC5へのマイナス部分が一つ解消されたといっても過言でない。
普通にドライブしているときでも感じるし,ワインディングを走っていてもリニアな曲がり感にニンマリするほどです。ま,この変化はすぐに慣れて分からなくなってしまうものですがね。



5. ドラシャブーツ破損

いざ走行をしようという直前にドラシャブーツが外れ,グリスが噴出していました。
ブーツの先端に異物が何か噛むなどして,ブーツを留めている金具の脇部分が無くなり金具が外れたらしいです。余りない珍しいトラブルらしいですが,そういうのによく遭遇するなあ。。。
ちなみにサーキットを激走する車両の場合,ブーツ内のエア抜きをきちんとしないと膨張して破裂ということもあるそうだし,take3号の場合は冷却ダクトカバーが大きく張り出していて,純正品では接触確実なので日産車用ブーツを使ったり,特別なグリスを用いたりしているそうです。
時々チェックが必要です。



4.ハブベアリング損傷
2004.10~

初めて起きた時は,キョキョキョという左前からの小さな異音に「何だろう」と不思議に思っていたら,やがてゴゴゴと鉄が擦れるような音にまで発展。ディーラーやショップでもはっきりせず,しばらくして自分でもジャッキアップしてタイヤを揺らすとすごいガタで,もう一度ショップへ。ハブ異常と分かり交換しました。
hub2.jpg
ハブのガタというと,ベアリングとインナーレースの間のガタというのが一般的ですが,バラしてみると右図の黄色矢印のところが傷だらけでした。
この部分は,インナーレースが圧入されているので普通は動くわけが無いのに,何故か圧着が抜けてインナーが回ってしまい,モロに金属同士が回転してガタと化したということでした。
異音は,この部分のガタによりローターが振れ,パッドに偏接触した結果でした。

それ以降も,タイヤの回転に伴って「シャ,シャ,シャ」という擦れる音がして気づくなどしました。これはローターが揺れてブレーキが擦る音です。
Sタイヤをはき,足回りが堅くなり,タイムも上がって負荷が増すと一気に破損サイクルが早くなりました。(半年に1回くらい)
また,ジャッキアップしてタイヤを四方向にゆさぶるだけではガタが見つからず,ハブをフリーにして揺らすとガタが発見されることもあります。

僕はフロント左3回・右1回くらいの割合ですが,人によっては左右同じ,またリヤもほぼ一緒に,という場合もあります。激しく走る人はたまにチェックが必要ですね。
Sタイヤで走ると,10回に1回くらい交換している感じですが,これは他のDC5より頻度が高いみたい。ドラシャが折れるよりマシかなと消耗品として諦めています。


3. J'sレーシングE/Gトルクダンパー
2006.6

シフトミスに対し,鈴鹿ランナーの人たちから「効果はあるよ」と言われ,価格的にも快適性でも強化マウントより有利なエンジントルクダンパーの装着を決めました。
EGdamper.JPG
専用ブラケットにより加工の必要は無し。ダンパー本体はセクション系(緑色のあれ)だと思います。
調整は二重のナットで行います。走り優先なら締め込み,快適性優先にするなら緩めれば良し。
説明書にも書いてありますが,使用していると内部のゴムがへたる?ので,時々増し締め的な調整が必要となります。

街乗りでは,さすがにアイドリングでも少しブルブルとステアリングにきますが,思ったほどではなく,不快な感じはしません。
音は思った以上に変化しました。ヴォーンというやや重いうなり音に,僅かにビーンとかガーとかいった音が混ざり,音量も結構大きくなりました。パワーバンドに入ったら,いっそう賑やかになります。

一方,問題のシフト感ですが,ストリートレベルでも「違うぞこれは?」と思いました。遊び幅が狭くなり,よりガッチリとなった印象。冷間時の入りにくさは変わりませんが。
驚いたのが,エンジンのレスポンスが上がった!と感じたことです。
アクセルを踏んだ反応が鋭くなったとも感じました。これは巨大な機関部がゆさゆさ揺れていたのが,ダンパーで動きが抑制されたからにほかならないでしょう。
コーナリングでも,通勤に利用しているタイトコーナーでこれまでとは違う切れの良い曲がり具合に驚きました。
こういったフィーリングはしばらくすると慣れてしまいメリットを忘れがちになりますが,走りにはプラスをもたらすに違いありません。

サーキットでは残念にも効果は分かりませんでした。シフトミスが(人的操作ミスか車側の問題かは切り分けできませんが)発生したからです。
また,少し走ると,内部が緩んでガタガタ音を出し非常に不快なので,思い切ってガチガチに締めてもらいました。以降は緩まなくなりましたが,マウント強化と相乗して振動・ノイズが増えてしまいました。

★取り外す
その後,無限マウントの中空部にゴムを詰める加工をして振動音が増えたので,ダンパーを外しました。シフトミスは変わりなかったのは,操作に気をつけるようになったからでしょう。なお,振動・ノイズが減ったことで,DC5自体の快適性がアップした感じです。

ところが!社外エアクリからがたごと異音が発生。トルクダンパーが,きちんとエンジンの揺れを抑えてくれていたということでしょう。
2010年夏現在取り外したままです。


2. 無限 強化エンジン/ミッションマウント
2003.11

シフトミス防止の基本策サーキット走行でシフトミスをすることがあり,それを防ぐ方策を考えた。トルクダンパーは効果や耐久性に気になるところがあり,たまたまクレームでミッションを降ろす作業が入ったので無限の強化マウントを入れることに決めた。
この製品は効きが弱いという風評があるが,あまりに強くて室内にビンビンと振動・轟音が伝わってくるようなものは受け付けられないのでちょうどいいと思った。
ヒラノで税送料込み23,205円。
mount.jpg
届いた製品を見ると,造りというか見た目の仕上げは無限製にしては雑だなーという印象を持ったが,マウントはそんなものらしい。外された純正マウントも似たようなものだった。
ただ,手でさわってもゴムの堅さは違う。更に手を加えて硬化させる人もいるようだ。ちなみにもう1ヶ所は純正そのままを使う。
これでシフトミスが防げなかったら,トルクダンパーを使うことになろう。

◇振動・騒音はどうか
確かに振動は大したことはありません。1千~2千回転の間にやや硬質な振動があるが全然嫌ではありません。むしろ走りの車らしい感じが増して好ましいくらいです。
びっくりしたのが,低中速域でアクセルを全開にすると,排気チューンをしたような「ブォーン」という低音が室内響くようになったこと。これは予想外の変化ですが,実はけっこう気に入っています。こもり音が大嫌いなたちですが,これは悪くないと思う音なのです。
音はわずかにジジジ・・というノイズが聞こえる程度。問題ないと思います。

◇シフトフィールはどうか
2速シンクロとT/Mオイル(純正MTFII)を交換したことをさっぴいても,シフトフィールは明らかに良くなりました。乗った瞬間に,確実性とスムーズ性が増したことをストリートレベルでも感じたのです。
最初は,何故か5速ギアへの入りがかなり重くなったことが気になりましたが,その後,ある作業(※)をした後はそれも解消し,全ギアが実に気持ちよく決まるようになりました。
ただ,停止時に1速やリバースに入れようとするとギアの頭同士がつっかえたような感じで動かないことがあり,空ぶかしすれば大丈夫なんですが,信号待ちなどで慌ててしまうことがありました。
(※→タイロッド交換及び,それに伴うギアボックス脱着作業)

◇サーキットではどうか
ノーマルよりは良いが,岡国の場合,インフィールド部分でシフトアップ,シフトダウンがスムーズにいかないときがありました。
また,2004年以降,シフトミスが頻発しています。この原因がまだマウントのせいにあるか不明。
気になるのは,入りにくいとか,はじかれたとかいうのではなく,5速へダウンが3速に入るといったミスが起こりやすいということ。もう少しでブローという大変危険なミスです。
3→4が3→1に,4→5が4→3という怖ろしいダウンミスの他に,2→3が2→5,4→3が4→5というアップ側ミスもあります。岡国-モスS,アトウッド 鈴鹿-ヘアピン,裏スト等

ストリートでは,シフトフィールがアップしたし,振動・騒音面もかえってスポーツカーらしくなって良かったです。しかし,サーキットではまだ柔らかめだと思うので,エンジントルクダンパー併用か,より強力なマウントに交換した方がよいと思います。



1. オメガ690 80w-90 ミッションオイル
2003~

サーキットを走ると冷却水やエンジンオイルだけでなくもミッションオイルも厳しくなるDC5。
エンジンオイル同様,ミッションオイルにもブランド品がいろいろあるが,経験量の多い複数の人に一致して奨められたのが「オメガ」。他のとはベースのオイルが違うらしい。
1Lが5500円と高価だが,復元性が高く保ちが良いということで踏み切った。DC5の標準量は1.8Lとかなり小容量だが,ぎりぎり一杯の2.2Lほど入れる考えもあれば,かくはんを防ぐために1.8Lがいいという考えもあるみたい。
かなり耐久性があるミッションオイルで,夏場でも3枠を3本走ることが可能。劣化したらコクッと入っていたシフトが少しひっかかるような感じになるので交換時期も分かりやすい。
ただ,80wは冬場の街乗りでは相当つらく,完全に暖まるまでは2速へはガチガチで全然入らないので,冬のみは75w-90でいくという手もあります。


駆動系B記事
◆ 終わり ◆



駆動系A(ミッション・デフ・クラッチ) [DC5チューン]

◆駆動系A(ミッション・デフ・クラッチ)◆
2010.9
2010.8
2008.11
2006.4 / 2009.8
2005.1
2004. 1 / 2006. 11 / 2008.11
 6.クスコRS機械式LSD
 5.2度目のミッションブロー
 4.ミッションブロー
 3.エクセディカーボンクラッチ / 再度カーボンクラッチ
 2.クラッチ破損
 1.ATS機械式LSD / カーボンLSD / 再度メタル化

6. クスコRS機械式LSD
2010.9

ずーっと昔,トヨタ車に乗っていた頃は,クスコというと「すぐ効かなくなる」と評判はイマイチでTRDが主流でした。しかし最近は,特にRSモデルは評判もなかなか。というか,ジムカーナでは主流の車種もあるらしい。

今回のミッションブローに伴い,換装した中古ミッションに入っていたのがこれです。2万kmほど走行しています。
ここの所ずっと,ATSのガキガキ音やステアにくる振動が我慢の限界を超えていたので,ATSをサイレント化しようかと考えていたところへ,チャタリングの少なさが評判というRSに興味がわいたのは当然でした。
マイナス評価としては,容量がATSより小さいという意見もありましたが,だからどうなのかは???
さて,一通りストリートを走ってみてのインプレは次の通り。

[快適性]
フルロック時から低速直角以上の曲がりでは,アクセルONでチャタリングが出ることがある。しかし,その頻度はATSの20%程度といったところ。当然,ステアが重くとられるという感じも少なくなった。
またATSで最悪だった,ゆるいカーブ走行なのに「ゴキッ」と音が出てステアがとられるという現象は皆無になり,ややハイペースでワインディングを流すときの快感がよみがえったのは何よりだった。
カーボンデフには及ばないが,不快指数はATS通常メタルの20-25%というところ?ATS効き重視仕様サイレントと比べても半分くらいだろう。

[効き]
1wayゆえなのか,アクセルを開けないターンイン時に効いていない感じはある。弱アンダーというのではなく,例えるならギアがニュートラルのまま曲がっているフィーリングに近いものがある。ATSはエンブレ時にも効いていたのだろう。
アクセルを開ける程に,効きは強力になりステアも重くなると共にぐいぐい内側に回頭しようとする。唐突ではないが,長く1.5~2wayに慣れていると最初は戸惑う人もいるかもしれないレベル。昔から,コーナーの前半と後半で効くフィールが違うことで1wayを嫌うベテランも多いという話は聞いていたが,分かる気がする。
ただし,ガッガッとデフが鳴くごとにステアがグィグィと取られるという不快な部分が格段に減ったので,ステアがコーナー後半に重くなることはほとんど気にならない。
絶対的な効き自体も十分じゃないかな。中古ながらへたっているという感じはない。

あとはサーキットでどうなるかだが,低速コーナーでは問題は少ないと予想する。アクセルを全開にしない部分が多い鈴鹿の高速コーナーで,進入時に駆動が掛かっていないフィールに不安感を抱いたら・・・という懸念はある。
まあ,中山・岡国・鈴鹿,それぞれ走ってみなければ何ともいえない。


サーキットタイムがほぼ同じなら,その快適性からしてRSで決まり。
明らかに速さ的に問題があれば,効きと快適性はトレードオフなので,ATSをサイレント化してかつ効き重視仕様にすることになるかな。。。Traceダンパーはデフの効き方にも合わせてセットアップされているので,デフが決まって仕様変更というのもいいかも。
とりあえず,半年はRSで走っていくことになりそうです。



5. 2度目のミッションブロー
2010.8

※まだミッションを開けていないので状況不明です。分かり次第アップする予定。


4. ミッションブロー
2008.11

岡山国際のWヘア1個目でアクセルONした瞬間にブローしました。
最初に損傷したと考えられる箇所が,メインシャフトの2速部分(赤矢印)。全周にわたって歯がとんでいます。
giya1.jpg
ベアリングが入る黄矢印部にも金属粉が入り込み,囓り付きを起こしていました。
相手側の2速ギアの歯も,当然ギタギタです。
オイルの中から回収された金属片。これがミッション内部で暴れ回ったのか・・・
giya3.jpg
giya4.jpg
カウンターシャフトや,ファイナルギアも歯こぼれしていたし,他のギアにもいろいろと小傷が見られました。
洗浄点検では傷が視認できないギアがあっても,これだけ金属片や金属粉が拡散されている状況を見ると,再利用する気にはなれません。ということで全損であります。(T_T)

たいしてパワーアップしているわけでもないのに,2速がとんだメインシャフト。「もうちょっと強度があるべきでは・・」と思ってしまいました。
初期のDC5レーシングカーではカウンターシャフトブローがあったようで,後期は品番も変わり価格もアップしていました。品番こそ同じだが,明らかに改良されたミッションパーツもあるそうです。
ケース以外の全新品交換だと30万コースになってしまうので,shopにストックしてあった中古MTをOHして載せ替えとなりました。メインシャフトと,改良されている2速ギア,それから1&2速のシンクロ(セット)を交換しました。付随する細かなパーツたちも交換しました。
前期型DC5乗りで相当ミッションを酷使している人ならば,メインシャフトやカウンターシャフト,2速ギアあたりを新品に交換するのも手でしょうか。


3. エクセディ カーボンクラッチ
2006.4

2度の純正クラッチの破損。これはたまらんと社外品を検討。
どうせ交換するなら,メタルよりも耐久性があり,シフト操作もより高速でできると言われるカーボン製品にしようと考えました。一度目のクラッチ破損のときにもカーボンクラッチを検討し,いろんな情報を集めていましたが,それから一年たってEXEDY製品も更に改良がなされているということで本製品に決定。
メタルより何万円も高いですが,耐久性と性能でペイできると考えての決断です。
Exedyclutch.jpg
ノーマルクラッチとは構造が違います。
ただ,手で持った感じでは軽そうですが,DC5はノーマルでもフライホイールがとても軽いので,他の車種ほど劇的な軽量化とはいきません。

しかし,スポーツ走行をするならメリットがあるように思います。
若干でもシンクロへの負担が小さく,より素早いシフトが可能であると言われています。

◇街乗りにおいて
問題点から言えば,ノーマルと違ってクラッチダンパーが無いので「長めの半クラ」はやりにくいです。下手をするとジャダーが出たり,ガゴガゴ車が揺れたりするので,アクセルを吹かす量を多めにして対処しています。
また,例えば信号待ちに遭遇して4速から3-2とダウンしていく際に,これまでのように半クラエンブレを使うとかなりブルブルと振動してびっくりしました。
クラッチ踏力は,3割程度ノーマルより重い感じです。ま,ノーマルが軽すぎですが。
ドライなタッチは結構好みに合っていて,シフトフィール自体も良好になった感じがして高速シフトを楽しみながら走っています。コクッと入るその感じが,よりスムーズ,軽快,確実な印象です。勿論,へたったギアの入りが良くなることはあり得ませんが。
ゆっくりした加速状態では,独特の音が聞こえてきます。言葉で表すとシャーという,例えればスタッドレスタイヤでウエット路面を走ったときに似ている音です。
個人的にはチューニングカーみたいな感じで気に入りましたが,だんだんとその音も小さく(慣れかも)なった感じがします。
逆に,クラッチペダルを踏むとキュゥ~という,初代タイプRで良く出ていた,レリーズベアリングのグリス切れの音みたいなこすれ音が,ときどき出てちょっと困っています。

【2007.5追記】
○通常走行での扱いの難しさにはすっかり慣れて全く問題ありません。
○重さも慣れましたね。ただし,純正クラッチを踏んだら「これでスポーツ走行は大丈夫か?」と不安になるくらい軽いです。
○キュゥオ~という音がたまに出ます。あまり気持ちのいい音じゃないです。現在の唯一の欠点。

◇サーキットでは
特に切れや繋がりに違和感はありません。言い換えればカーボンがメタルより優れたところも特に感じられません。耐摩耗性,耐久性,軽さにメリットがありますが,速さ自体への貢献はDC5に関してはよく分からないというのが正直なところです。
私的には,カーボンクラッチにはノーマルクラッチで破損した部分が存在しないというのが大きいです。板の耐久性自体も長く,ノン交換で最後まで通せることを期待して買いました。
ちなみに,他車種なら軽量変化はより大きく「どうせ強化メタルにするなら」カーボンにした方がいいのではないか?と思えます。


3-2 エクセディカーボンクラッチの破損
2009.8
購入3年半後,エクセディカーボンクラッチに異変有り。
夏に中山を走り回ったあと,クラッチの疲労感みたいなものが出たことを覚えています。「これはやばいか?」と思ったものです。
そして一年後,クラッチの繋がりが手前になったぞ?と気づきました。しかし,違和感にも慣れていて特に気にせず岡国を走行。しかし夏なのにクラッチ滑りが激しく,走行後診てもらうと明らかな異音と感触があったということです。
とりあえずミッション下部の点検カバーを開けてみたら,出てきたというのがこれ。
nat.jpg
このボルトは,画像の黄色○に使われている部品。(これは購入時新品の画像)緩んで抜けたというのではなく,強い負荷が掛かって次第に伸び,遂にポキッときたのでは?というのがShopの見解です。折れた先っぽはクラッチの中に残っているようす。
圧力を受け止めているボルトが1本破断したわけで,いずれ全体に影響が出ることは間違いないということで急遽入院しました。
SANY0025.jpg
クラッチをばらしてみると・・・ カーボンプレート自体が相当摩耗していました。クラッチカバーの模様はカーボン特有のらしくそれだけでは問題ないが,指でさわると段差が出てきているという。要交換です。
フライホイールも同様。そして,1つの穴に,ボルトの先っぽが残っていました。

メタルより耐久性が高いという売りで装着しましたが,近年滑るという現象は温まるまで毎回起きており,無理に滑らせて摩耗が進んだようです。ボルトが折れたのも,圧着力が弱まって緩みが生じたからかもしれません。
それでも,カーボンクラッチはそれなりの良さがあると思い,同じ製品を購入しました。乗ってみたところ,クラッチペダルの軽いことにびっくり!純正もですが,新品クラッチは軽いですね。
今回のトラブルで,滑り現象が出る場合は,停止-スタートによって温めて欲しいということでした。ハイスピード走行中に滑らせると,摩耗が進行するということです。初めから説明書に書いて欲しかったところですね。(ーー;?)

久しぶりの新品カーボンクラッチのフィーリングはいろいろ違っていました。まずミートですが,半クラ領域が狭い独特のミート感です。コツを会得すれば難しくはありませんが。
イチバンの驚きは,舵角が入っているときにデフの効き始めが強烈になったことです。アクセルを入れた瞬間に,ステアがグイと取られるようになったこと。
つまり,壊れる前はクラッチが滑っていたのか?いや回転が上がるわけでもないので違うか。でも初期の効きが強くなったことは確実。
その後,真冬でもそんなに滑りは発生していません。


2. クラッチ破損
2005.1

走行前日にメンテに寄った店で,クラッチからのギコギコ音を診てもらっていたとき,外から見える隙間から,クラッチに異常な傷跡があるのが発見されました。
このままではサーキット走行は危険と言われ,ディーラーへドック入りしました。

体感的には少し動きが渋いかな?という程度で日常走行ではどういうこともなかったのですが,ディーラーで開けてみると傷があちこちに。相当堅い何かが飛び回ったようです。
最初,破損箇所が見つからないので焦りましたが,そのうち下画像のような破損が見つかりました。
clutch.jpg
クラッチカバーには小さい傷がいっぱいついていました。フライホイールにも傷跡がありましたが,当たり面は綺麗だったので無交換。
(下部)爪の先端が折れています。
左下画像が,正常な押さえ金具の爪です。
左上のように,クラッチ板のサイド部も傷つき,石綿みたいな物がはみ出ています。

交換が済んだ新品クラッチを踏んでびっくり。「こんなに軽いの?」

2回目の破損
2006.4

前回のトラブルから走行距離1万キロ強,サーキット走行15回といったところでまた発生してしまいました。走行後にギコギコ音がし,踏んだフィーリングもペラペラな感じであることに気づき,これは異常だと感じました。
翌日Shopへ持ち込み,ミッション下部にある蓋を開けて覗いてもらうと,やはり傷跡がいっぱいで,破損が起きたことが分かりました。
ばらしてみると 1回目と破損場所が違い,中央のスプリングの両端を止めている金具が飛んでいました。このまま走り続けていると,スプリングが外れて走行不能になったということです。
破損には心当たりあがります。岡山国際サーキットのヘアピン先にリボルバーコーナーがありますが,その直前に3速にシフトアップした瞬間に金属音がしました。たぶんこのときやったのでしょう。

さすがに三度目も純正クラッチにするのも考えもの。遂に社外品に交換することにしました。



1. ATS機械式LSD(20枚プレート) イニシャル8kg仕様
2004.1

車高調を入れてサーキットを走ってみたら,ノーマル以上に駆動の抜けが激しくなってしまいました。フィーリングもタイムも良くない。それまで頑なに拒否してきたが,周囲の奨めもあって機械式LSDの装着を決意しました。
OS技研やカーツ,クスコ製なども悪くないが,その頃装着率が高くShopでも奨められたATS製品にした。(定価は138,000円と高め)

慣らしがすむと,ステア舵角が大きいときに「ズズズ」とタイヤが空滑りするが,それ以外には特に嫌なことはありません。よく言われるバキバキ音は,8の字慣らし計30分程度がすんだらほとんど出なくなりました。(ただし,その後大きくなっていった・・・)
コーナーでは仰天の向上ぶり。これまでは,コーナー出口でアクセルを踏むとずるずると流れていたのが,LSDがあると逆にグィーンと曲がりこんでくれます。
アクセルを開けたり閉じたりすると効きが変わる=曲がり具合が変わるので,細かい操作が必要です。

サーキットではSタイヤのグリップが強力すぎて効いているのかどうかよく分かりませんでしたが,ウエット時ではLSDの効果を感じました。その後,ドライでも今までアンダーだったWヘアピン出口で曲げようとする力を感じました。2コーナーでの安心感もアップ。
サーキットでは,アクセルONOFFによるトルクステアは感じられないのが不思議です。
LSDによるタイムアップはTIで1秒くらいという声を何人もから聞きましたが,速さと安心感を与えてくれる必須アイテムだと思いました。純正の足回りにも有効なパーツです。

ちなみに慣らしについては,ATSでは8の字旋回による慣らしを提唱しているのでその通りにやりました。ところが,その後のフィールが良くない。
T/Moilを抜くと,たくさんの鉄粉が混じり,明らかに酸化したニオイがしたといわれました。1回サーキットを走っただけではまずあり得ないことで,どうも,ストリートでの8の字慣らしだけでは不十分だったようす。より高負荷をかけて慣らしをすべきだったということです。

追記 05.12
ATSデフの,スピードを取り出すためのギアは純正より6.2~9.1%ハイギアになっていることが判明しました。つまり速度計が170km/hであれば,実際は180~185km/h出ていることになります。
なお,走りのギア比が変わるわけではありません。


1-2. ATSカーボンLSDキット
2006.11

2年半がたった頃,メタルクラッチのバキバキ音とガクガク感に耐えきれず,ミッションをO/Hするついでで,かねて懸案だったLSDのカーボン化を決定。
carbonLSD.jpg
カーボン化のキットです。クラッチと違い全面カーボンではなく,プレートにカーボンチップが埋め込まれています。クラッチと違って,ATSしか造っていないのは難しいからかどうか。。。
ATSではオメガオイルは推奨品としています。オイルとの相性もありそうです。慣らしは,短期間に2度オイル交換をしました。そうすることで耐久性が増すらしいです。抜いたオイルはまっ黒です。これが通常。

ストリートでは,メタルプレートLSDの嫌なところが払拭されました。音だけでなく,いきなりステアをとられる振る舞いも行儀良くなり,極く初期は優しく,そのまま踏むと効くという感じです。
決して,レスポンスが悪くなったイメージはありません。FRでは物足りないかも知れませんが,FFにはワインディングで乗りやすく速さも失いません。(走りにプラス面ありかも)
サーキットでは進入時初期のガッとした効きが薄れましたが,ストリート同様,乗りやすくしかもちゃんと仕事をしてくれます。

クラッチよりもLSDのカーボン化の方が,私的にはとても良かった。交差点を曲がる度に発生していたバキバキ音やガコッガコッという振動が解消されて,街乗りの快適性が増した。パフォーマンス的にも○かと。次の車でも機械式LSDを付けるならカーボンにします。
と思っていましたが・・・


1-3. 再びATSメタルに
2008.11

ミッションブロー修理のついでに,カーボンをメタルに戻しました。効きが明らかに弱くなっていたからです。
デフをばらすと,プレートのカーボンチップが幾つか無くなっていました。脱落割合がクレーム規定外ということで実費でメタルプレートに戻しました。
2年間ほど使用されたカーボンプレートは,このようになっていました。(走行距離15,500km・サーキット走行30分×47本くらい)
carbonLSDa.jpg
カーボンLSDはミッションに悪影響を及ぼしているのでは?という声がたくさん聞かれます。画像の剥離したチップがスラッジとなって,ミッション内をかけめぐっていたことを想像すると,心配して当然かもしれません。オイル交換を頻繁にしていたFR車でも,デフからのうなり音発生,デフギア破損などが起きているようです。

2010年,NISMOがカーボンLSDを発売しました。画像を見ると,チップ形式ではなくプレート全体がカーボンで覆われています。開発に3年掛けたそうですが,その甲斐あってか「スラッジによるオイルや部品への悪影響はないことを確認しています」という注釈も添えられています。ただ指定オイルが決まっているのはトラブルを懸念しての予防策でしょう。
nismocarbon.jpg
スラッジの問題もあるし,耐久性ありと謳いながら2年ほどで剥離している現状もあるしで,ガンガン走る人にはどうかなー,というのが今の正直な気持ちです。たまに攻めるくらいでやっぱり静かなデフが欲しいという人にはありかもしれません。2年ごとのOHを覚悟の上でもう一度カーボンにしようか,とチャタ音嫌いな僕自身も迷うくらいなので。
ただ,限界域では走らないという人なら,何もカーボンデフにする必要はありません。純正デフのままがベストだと思います。

駆動系A(ミッション・デフ・クラッチ)記事
◆ 終わり ◆



足回り・ボディ系 [DC5チューン]

◆足回り・ボディ関係◆
2009.12
2008. 8
2006. 8/2008. 3
2007.12
2006. 7
2004. 7/2005. 7
2005. 2
2004. 1
2003.11
2003. 1
10.サブフレームカラー
 9.純正スタビブッシュ交換
 8.渡海自動車Traceダンパー
 7.トレーシースポーツ・Fロアアーム偏芯ピロ
 6.ピラーバー
 5.SWFTダウンスプリング+純正ダンパー改
 4.マルシェ筋金くん
 3.無限強化ブッシュ
 2.VISIONリアアッパーアーム
 1.車高調

10. サブフレームアルミカラー挿入
2009.12

最近よく耳にする,サブフレーム取り付け穴にカラーをはめ込むチューン。元々,この穴には隙間が結構あり,この隙間を無くすことにより走行フィールが非常に良くなると聞いて,車検時にtake3号にも装着してもらいました。
しかし,最終的には取り外したわけで,このパーツのプラスマイナスについてまとめてみました。

ストリートを走ってみると,うねりのある高速カーブで相当なフロント剛性感アップを感じたことが一番の変化です。左右のタイヤがガッシリ連結されて重厚になった感じ。それまでは,常に細かいステア修正が必要になっていたのが,緊張感なく走れるようになって,とても満足しました。

ただ,他blogで見た「ステアがシャープになった」「わだちでのステアのとられがなくなった」ということは感じませんでした。また,僕以上に激変した人もいれば,「ほとんど変わらなかった」という人もいます。この理由が車両差なのか,取り付け方や製品の差なのか分かりませんが,個によって確実に効果に違いがあるようです。

ところが,サーキットを走ってみて感じたのが,「何かおかしい??」ということ。期待とは逆に不安感いっぱい。
なにしろ,新品ラジアルだというのにタイムが出ません。そこで走行3回目に,使い慣れたSタイヤで走行してみて,挙動が変わってしまっていることを確信したのでした。
ターンイン直後,何か曲がりにくい感じなのに,脱出時にはいきなりオーバー傾向になるという,かなりリスキーな動きになり,とにかく怖くて攻めきれないのです。

この結果を受けて,カラーは外してもらいました。その後は,好タイムをマークしています。
ラジアルタイヤではBESTを更新できたし,とても気持ち良く走れました。感覚的には,フロントのしっかり感が無くなって明らかに剛性が落ちたことを実感するのですが,逆に,「実にバランスがいい」とも感じました。
これまでは,「剛性が低いがバランスが良い」というインプレを読むと,「無理してヨイショしてるな」と冷笑したものですが,これはホントだったんだ!と初めて理解できました。

不調になった原因ですが,これは僕のDC5に装着している車高調が絶妙にセッティングされている製品で,フロント部のみの剛性アップで動きが変わってしまったからではないかと考えています。
この点は,車によって結果は変わるはずで,単純にカラー挿入がダメと断言するものではありません。

それでも,ただ剛性は強化すればいいものではない,風評をそのまま信じ込むのはリスクがあると,改めて思い知らされた経験でした。雑誌でプロドラが推奨記事を書いていたのを見てちょっと気になり,敢えてネガ記事を書きました。



9. 純正スタビブッシュ交換
2008.8.19

DC8インテでは,走行5万㌔時にアーム類ブッシュ等を無限強化品に交換したら物凄い変わりようでしたが,DC5は純正のスタビブッシュだけ。果たして分かるか?見た目はほとんど変わりなかったのですが・・・

ストリートでそれなりのGをかけたコーナリングで,体感できました。
それまで穏やかにある程度の深さまでロールしていたのが,グッと力強く踏ん張っている感じ。これです。
ハイバネレートでロールをかなり抑制している車高調であろうが違いは分かります。というかノーマルより分かりやすいかも?

ただし,岡国ではさっぱり分かりませんでした。かかるGが大きく速度域も高いからでしょう。街乗りはよく分かるが,サーキットでは分からないということは結構あります。
ストリート換算で10-15万㌔走行レベルなので相当ブッシュが劣化していたはず,体感できて当然かもしれません。

それでも,ある程度距離がいって,ロール抑制にこだわる走りをする人なら試す価値はあるかも。
なにしろ,パーツ代は1100円少々ですむし,交換作業はジャッキアップしてナットを8個回すだけ(ただし相当堅い)と,超ハイコストパフォーマンスなメンテなので。



8. 渡海自動車 Traceダンパー+swift16/28kgバネ
2008.3 へたりを感じ,OHとリセッティング
2006.8 装着

純正改サスの限界を感じ,レベルアップ(50秒を切ること)を期待して車高調を探していたとき,性能と耐久性が抜群で,セッティングも不要ということから,中古ながらスプリング・シェルケース・工賃含め30~40万という高額製品でしたが思い切って選びました。
damperT1.jpg
【ストリートインプレ】
良いダンパーは意外に乗り心地が良いものですが,この製品もそう。 バネが16/28kgという半端でないレートなので,路面の凹凸に車体が揺さぶられますが,ガツンという嫌な突き上げはそうでもないのが驚き,通勤にも十分に使えます。

初めて限界を超える速度でタイトコーナーへ突入したときのことです。フロントが外へ出るー「やばっ」と思った刹那,アクセルを戻したわけでもないのにアウトへ出ようとする動きが収束し,リヤがスススと曲がろうとする動きを感じました。これが魔法のダンパーといわれる由縁なのでしょうか?
アクセルを戻すとタックイン気味になりますが,これまたコントロールのゆとり十分。
とにかく,タイヤがワンランク以上グレードアップした感じ,ノーマル的に乗りやすい,ニュートラルという感じです。要は限界がぐんと上がったわけですね。

ただ,大きめのギャップがある連続コーナーでは,車体が跳ねてLSDの効きも唐突,左右のわだちやうねりが酷いワインディングではかなり暴れまくり,今のところ御しきれていません。
この問題を解消するには,カーボンLSDが有効?

また,コントロール性が高まり,ステアリングもシャープになり,DB8インテ時代にあってDC5では無くなった交差点コーナリングの楽しさもかなり復活した印象を受けました。

【サーキットインプレ】
これまでの走りと同様だと,ステアを切った通りに曲がろうとします。バネレートから想像するような,突っ張った堅さはまったくありません。モスS最後の切り返し時など,これまでモワー/ユッサユッサしていたのが,ステアにシャープに反応してくれてステアレスポンスは良いです。
また,中速コーナーで,フロントに続いてリヤもステアして曲がっていくような不思議な感じがしました。(純正改と比べて)
驚くことに,ステージがどこであろうが雨であろうが,減衰もいじる必要は全くないという開発者の言葉です。だから車高を調整する以外はほとんどいじることはありません。希望すればいろんな味に変えることが出来るようです。
ただし,ダンパーの性能を発揮するには,四輪を接地させる走りをすること,ブレーキを残しすぎるのは良くないと聞きましたが,まだ手の内に入っているとは言えないかも。

アッパーがゴムなのでピロのような不快音はありません。後期型の無限ブラケットを用いているので,タイロッドのバンザイも少なく,スライダーへの負荷も少ないこともメリット。ダンパーの造りもかない強固なようで,耐久性についてはピカイチと思います。

◆ダンパーのO/H  (2008.3実施)

2008.1.5の鈴鹿走行で,高速コーナーでの不安感はダンパーのへたりのせいではないか?と考え,O/Hを決意。開発者によると,ロッド表面のメタル剥離の心配もあったそうですが,それもないどころか,減衰もしっかり生きていたそうです!いや~ホント耐久性は抜群!

その代わり,フロントをピロ化・キャンバー付けをしたこと,LSDをメタルからカーボンにしたことで,セッティングを変える必要があるということでした。特にデフの効きの悪さ(自分では自覚なし)がかなり気になるとのこと。
このためますます男らしい乗り心地になりましたが,慣れきったたのか許容範囲ですね。

ストリートを走ってみて,効かないデフに合わせたという言葉通り,まるでデフが強力になったような曲がり方にびっくりしました。一方で,荷重の掛け方次第では,今まで曲がっていたのが曲がりにくいというシーンもありました。

サーキットでも,これまでと確かに感覚が違います。
例えば1コーナーでは,ブレーキを緩めてターンインしても曲がる。モスSでは今までロールが大きく速く出ていたのが,しっかり感が出た。Wヘア2個目ではアクセルONしてもデフが効いて曲がってくれる。
また,3速コーナーの出口で,何度かリヤがスライドして曲がっていくときがありました。アクセルを開け方向なのにわずかに流れるのでどきっとしましたが,そういうセッティングなのでしょう。というかそれを利用して曲がるのがgood?

最高峰を求める人や,懐具合に余裕がある人にはおすすめNo1です。耐久性を考えると納得のいくプライスと思います。



7. TracySports フロントロアアーム用 偏芯ピロ
2007.12

ブレーキ時の安定性を求めて。
fpiro.jpg
07年には,ブレーキングの不安定さが大きな問題となりました。
ブッシュもへたったかと思い,キャスターも寝るメリットもある本ピロに換装を決めました。
ブレーキのふらつきを是正してくれる,直進安定性を高めてくれると期待してのパーツです。
画像のように単体で注文すると,組み込む必要がありますが,注意点などていねいに解説されています。

【ストリート乗り心地】
ピロボールのガツンという衝撃は大嫌いなタチ。正直言ってやはり強化ゴムブッシュより衝撃は大きいです。ざっと言って2-3倍くらいショックが来ます。
ただ,耐久性が比較的高いということで,我慢できる範疇です。異音も全くありません。

【公道でのハンドリング】
これは驚きでした。ステアを切ってコーナリング体勢に入ったとき,フロントタイヤがどこを向いているか分かるし,ステアを少し切っても反応してくれる。(直進時ではなく舵角を与えているときの反応)タイヤとステアが一体化した感じです。ガンさんの言う「ステアリングインフォメーション」がぐんと向上したわけです。
コーナリング中のステアの手応えもがっしりと増しました。ステアの戻りが自然な感じになったのはキャスター効果でしょう。

【直進性は】
この向上に期待していたのですが,ほとんど変わらなかったです。
というのは,大きなわだちや凸凹がある路面では,幅広タイヤとワイドトレッド,マイナスキャンバーのせいでステアがとられまくりで,こればかりはキャスターを寝かせてもどうにもならないようです。

【サーキット走行】
この製品をつけた理由のブレーキ時のふらつき対策の効果については,どうやら今回はブレーキバランスの問題のようで,ふらつきはほとんど改善されなかったのです。ハンドリングの変化も,ストリートの方がはるかに掴みやすかったです。注意深く観察すると,フロントの曲がり感が出ているようです。いくら強化でもゴムブッシュだと潰れることによるアライメント変化がピロでは起きない。
シャープになった感じはあまりありませんが。。

期待していた効果とは違う面も含め,明らかなプラスがありました。リニア感は体感すると,ゴムブッシュに戻りにくいです。今後ガタが出ても,Shopでピロボールだけ換えることが可能なので安心です。ちなみに車用ではミネビアが最高級とされていますが,ボールベアリングシェアNo1とはいえ,工業用としては品質は極く普通らしく,もっといい物もあるそうです。
※Traceダンパーに限っていえば,キャスター角が増大することとピロ化でダンパーの仕事に影響を与えるらしく,以前の無限強化ブッシュ程度の方が良かったということでしたが・・・素人的には専門すぎて分かりません。



6. J'sレーシング リヤピラーバー
2006.7

多くの人が言っているように,ボディ補強の目的としては余り効果は期待できないと思います。それは,取り付け基部をゆすってみるとはっきりします。補強目的なら,バー強度云々でなく取り付け方を頑丈にすべきでしょう。
カメラステーを装着して車載映像をとっても,振動で映像が揺れ気味になりました。ただ,カメラの重さで揺れ具合違うようで,DVカメラははっきりと揺れますが,0.5kgもないMPEGムービーカメラだとあまり揺れません。



5. Swiftスポルトマッキスプリング+キャンバー加工純正ダンパー
2005.7 ダンパーを新調して再加工
2004.7

車高調のピロボール等から著しく異音が出るようになり,そろそろ要O/Hとなった。しかしすぐにO/Hして再装着することは難しく,強化バネを入れた純正ダンパーで当分の間走ることにした。

Fsus.jpg suskakou.jpg Rsus.jpg
スポルトマッキは,レートF5.2kg/R8.2kg(ノーマルはF2.8kg~4.6kg/R3.0~8.0kg)で,車高は20mm前後落ちる。ジャッキアップポイントでは前140mm・後ろ155mmとかなり前下がりになるが,そもそもノーマル時も既に前下がり。
フロントのネガキャン不足に対処するため長穴加工(下を参照)もしてもらった。-3度付けると相当穴を削ることになり,ナットはブラケットに溶接となった。タイロッドもショート加工が必要。
バネ鳴き等を防ぐ意味で純正バネのカバーを装着してくれたが,たまにガコン,ポクン,と鳴くことがごく稀にある。

【乗り心地と通常走行では】
鋭い突起では突き上げ感はありますが,ゆるめの突起では車高調とは歴然とした差を感じ,ソフトにいなす感じは非常に心地よい。乗り心地はしなやかさを感じます。
「おや?」と思ったのは,ステアレスポンスの鈍さ
前荷重をあまり掛けずにスイッとステアを切ると,回頭を始めるまでタイムラグを感じます。車両が前傾姿勢なのでクイックかと思ったらそうでもありません。ネガキャンの悪影響だけでなく,ロールの収束に時間がかかるソフトな足回りの宿命か?

【スポーティーな走りでは】
車高調に比べるとロールをかなり感じます。高速コーナーではバネもダンパーも柔らかく感じます。
前荷重をしっかりかけてもタイムラグはあり,これを見越してステアを切る必要があります。
S字コースでは,すばやい切り換えしをすると,リヤがフワッと浮いた感じのあと,遅れて踏ん張る。その次にまた逆向きコーナーが続くと,少し不安になる。ここらの安定感は車高調にはかないません。単一コーナーでは,リヤがしっかり粘り絶妙のバランスでコーナーを抜けることに感嘆しました。
直進性はキャスターが起きたせいで,「どしっとしたステアリングの座り」という感触は消えました。わだちや大きなうねりのある路面で頭が振られるのは,ネガキャンの影響があるでしょう。

◆サーキットインプレ
TIサーキットでは,心配していた酷いロールも底付きも無いし,ブレーキング時のふらつきも発生せず,タイムもかなり良かったです。
鈴鹿サーキットでも,大きな横Gがかかるダンロップ,まっちゃんなどの4速高速コーナーでも,Sタイヤの剛性感に支えられて恐怖心はそれほどでもありませんでした。
ただ,超高速のまま鋭く曲がる130Rではロールが早くて大きく,S字での切り返しではゆっさりとした感じになり,柔らかい足回りとしての限界を感じます。

【2005.8 ダンパー新調】

ダンパーが完全にへたった(2年間半使用)ため,再び純正ダンパーを入手して同様の加工を施し,装着しました。バネはswiftスポルトマッキをそのまま使用。
今回は,フロントを-3度を-3.3度にプラスしてもらいました。これは,最近タイヤのショルダーを超えて接地する形跡が見えだしたからです。048ならばこの辺りの角度が良い?(55Sだともう0.5度は寝かせた方が良いと聞く)

新しくなったダンパーは踏ん張り感が増して鈴鹿の超高速コーナーでも安心感たっぷり。タイヤの設置状態を見ても綺麗に全面を使っていました。
切り込み時がややだるい感じなところだけが気になるところ。最初に感じた,鈴鹿の130RやS字でのロール,揺り戻しなどは慣れた今は全く気になりません。

今回,swiftスプリングのへたりについて調べてみました。
この間の走行距離は13,000km,うちサーキットを30分×35回程走っているので当然下がっていると思ったら驚いたことに若干ながら上がっています!(荷物,エア圧,GS量も揃えた)若干の軽量化とスプリングシートが新しいせいのようです。

◆ジャッキアップポイントでの車高
最初 1年後
フロント 144mm 140mm フロント 144mm 145mm
リヤ 155mm 152mm リヤ 156mm 155mm
SWFTバネはなかなかへたらないと言っていいようですね。

ただ,2度目の純正改では,何故かリヤからカタコトという異音が出ました。これは非常に不快なもので,何とか原因をつきとめようとしましたがダメでした。
結局,新しい車高調に換装となって,未解決のままです。

街乗りではそこそこ快適だし,高速サーキットでもかなり走れます。凹凸のあるワインディングでは車高調より走りやすいはず。ミニサーキットや安価にちょっとだけダウンさせたいストリート中心の人にもオススメできそうです。
ネガキャンを-2.5度以上つけてLSDを組むだけで,安く・速くなると思います。下手な車高調を組むくらいならこちらがおすすめ。ただしタイロッドのショート加工が必要になるでしょう。



4.マルシェ(J-speed) スーパー筋金くん
2005.2

ボディ剛性がかなり高いDC5だが,フロントサイド部は比較的弱いといわれます。この部分を強めることで,ブレーキ時やコーナリング時の剛性感がアップし,またステアレスポンスも良くなると期待しました。いくつかの製品が出ているが,あんぐさんのHPを見て頑丈そうな造りの本製品に決めました。29,800円+工賃8,000円

サーキットでの感触は,実はよく分かりませんでした。take3号はサスが柔らかく,ロールしまくるために,剛性を感じずらいのでしょう。バネレートが高い車高調なら,はっきり分かりそう。
サーキットより,むしろストリートで効果が良く分かりました。凹凸のある路面を通過したとき,「補強部分が頑丈になった」ことをはっきりと感じたのです。直進するだけでもフロント両側がしっかりしたのが分かります。
もう一つ,ステアレスポンスもだるい感じが少し引き締まるという好ましい変化が見られました。例によって,慣れれば忘れる感じですが,装着していない車に乗ると体感できると思います。

ちなみにこの製品は取り付け時にフェンダーを外す必要はなく,製品もほぼポン付け。ただ,DC5特有の裏の二重フェンダーを切り取る必要があります。
サーキットでは体感できなかったですが,ストリートでは,ただでさえ高い剛性感を更に高めてくれたことを評価しています。一般乗りでのガッシリした感じが増して,ますますDC5が気に入りました。



3.無限製 強化フロントロアアーム&コンプライアンスブッシュ
2004.1

ブレーキ安定性,コーナリング性能高めるとともに,シャープなステアフィールを期待。
サーキットでフルブレーキングすると,フニャフニャと揺れるときがある。いろいろと要因はあろうが,フロントブッシュの柔さも一因ではないか?という疑問をずっと抱いていて,Sタイヤ装着に伴って更に歪みが多くなることに対応したく,今回のチューニングの一策としてブッシュの強化を施した。
価格的には13,700円と大したことはないが,組み込み工賃が12,000円かかった。
Fbush.jpg
画像はコンプライアンスブッシュ。これとロワーアームブッシュを交換。
純正のブッシュは中空部分がある。かなり大きいブッシュなので,強い入力がかかるとつぶれてしまい,これが曖昧な動きにつながるようだ。
無限製強化ブッシュでは,中空部分がきっちりと埋まっている。
今回,ネガキャン加工に機械式LSD装着も同時に行いましたが,ブッシュ強化による恩恵ははっきりと伝わってきました。
フロント周りの剛性感がこれまでより格段に向上。曲がるときにしっかりと踏ん張っていることがよく伝わってきます。今まではフニャフニャした感触が拭いきれなかった部分がしゃっきりとしました。

一方,鋭い段差を超えるときの衝撃は確実に強くなりました。ピロほどではないにしても,ボディを痛める心配はノーマルより高まっているのは事実。
キャンバー角付けと併せて,フロント側が実にシャッキリした感じになったぶん,バランス的にリヤが甘く感じられるようになったのはしかたがないですね。(苦笑)

フロント2点の強化は,本式に走りを突き詰めるには必須ではないでしょうか。速くなるほどに大事なパーツだと思います。



2.VISION製 リヤアッパーアーム
2003.11

前後キャンバーの角度は,サーキット走行において速さに影響を与えるものと思う。(経験上から)
DC5では,単純に車高をダウンするとリヤのキャンバーがかなりきつくなることを聞いていて,これを起こすアームは必需品だと考えて購入した。
Airm.jpg
調整がやりやすいセンターボルトの構造だったので購入。実際にも調整はしやすい。最初ネジをどう回すのか考えてしまった。(笑)
工具は17mmと24mmサイズで調整する。

ちなみに04.01現在ストリートでは-1度であるが,車高を8ターン落とすと自然に-2度つく。
キャンバー角をピタリと決めたい自分にとっては必須アイテム。

2年使用したら,ゴムが相当へたったので新品に交換しました。



1.最初の車高調
2003.1

とても安価でダンパー性能も悪くなかったが,わずか半年でガタガタ音が出るようになったり,アームが曲がったりと耐久性に問題を感じ,9ヶ月の使用で純正改へと移行した。 DC5特有の足回りの問題点ゆえであろう。


◆足回り記事◆
終わり



エンジン・パワー関係 [DC5チューン]

◆エンジン・パワー関係◆
 2009. 2
 2008.11
 2008. 1
 2007.12
 2007. 7
 2007. 1
 2006. 3
 2006. 3
 2005. 7
 2004. 9
 2004. 3
 2003. 7
 2003. 7
13.バルブクリアラス調整
12.K&Nラムチャージャー
11.エンジンOH
10.オメガEGオイル
 9.トレーシースポーツECU
 8.koyoラジエター
 7.NUTEC コンプブースト
 6.トレーシースポーツ・オイルパン
 5.NGKレーシングプラグ
 4.無限ECU
 3.クスコオイルキャッチタンク
 2.DENSO プラグ
 1.無限ローテンプサーモ他3点セット

13.バルブクリアランス測定
2009.2.1

今回,バルブクリアランスを調整したのは,不安の解明・解消のためです。
サーキット走行でシフトダウンミスによるオーバーレブ後,しばらくしてパワーダウンしたか?という感触と,実際に最高速がダウンしたことから,何かが起きたのではという疑念をもち,バルブ周りに異常はないかきちんと確認する気になったわけです。

普通,次第にクリアランスは広がる方向になりますが,K20Aでは過度の負荷が掛かるとバルブパーツが伸びてクリアランスが縮む現象が起き,特定の気筒でズレが大きいと危ないらしい。

◆測定結果
1番 2番 3番 4番 合わせ STDデーター
IN側 0.23・0.23 0.23・0.23 0.24・0.25 0.23・0.23 0.23 0.21~0.25
EX側 0.29・0.29 0.27・0.27 0.28・0.29 0.29・0.27 0.27 0.25~0.29
エンジンOH時には,合わせ数値の0.23/0.27に揃えていましたが,1年半後の今回最大で0.02ずれています。 しかし数値的には全く異常無しということで,やれやれでした。

せっかくなので,合わせ数値に揃えてもらいました。心なしかスムーズな回転フィールになったような感もあります。
ちなみに,O/H前(5万km走行時/サーキット1割)の初測定数値は次の通りでした。STDデーターから結構ずれるものですね。
1番 2番 3番 4番
IN側 0.20・0.21 0.23・0.21 0.22・0.23 0.200.20
EX側 0.25・0.25 0.30・0.29 0.25・0.24 0.29・0.29



12.K&Nラムエアチャージャー
2008.11

以前から確実にパワーアップするパーツと定評があったのが,BOX式で新鮮な外気を抵抗なく吸うようきちんと設計されたエアクリーナー。無限,K&N,J'sと3つの製品の中から,大型ラジエターによる吸入口塞ぎの心配がない(koyoラジエターが出張っているため)K&Nラムチャージャーにしました。
中古極上品を6万ジャストで落札。装着はshopに依頼しましたが,工具が一通りあり手間を惜しまない人ならDIYでもいけます。
aircleaner.jpg
おなじみの外観。水抜き対策もしてあり,洗車時もガムテープで開口部を塞げば気持ちも安心。

外にいるとアイドリング状態でシューという吸入音が聞こえてきますが,室内に入ると分かりません。
フル加速すると,ズオーーというような音(吸気音というよりエンジン音に混ざっている)が感じられますが,元々エンジンマウントを固めているtake3号では,振動音が勝って大きく変わった印象は無いです。
体感加速は,心なしか力感が出ているような??
問題は,サーキット領域のパフォーマンスということで,実走テストを行いました。
セミクローズド直線路を4速ホールドのままフル加速。タコメーターをビデオに撮影し,7000からレッドの到達時間を算出しました。
◆ノーマル vs K&Nラムチャージャー テスト結果 (10-11月に各2回実施)
気温 湿度 気圧 風向 風速 7000-8000 8000-8500 7000-8500
ノーマル1 18℃ 77% 1025 左前 1m 2.93秒 1.63秒 4.56秒
ノーマル2 15℃ 80% 1023 1m 2.94秒 1.58秒 4.52秒
ラム1 20℃ 44% 1016 左後ろ 3m 2.71秒 1.52秒 4.23秒
ラム2 16℃ 75% 1018 後ろ 1m 2.70秒 1.50秒 4.21秒
有利な方向 低い 低い 高い 後ろから強風 ※湿度~風速は近隣都市のデータ
 ※タイヤ,荷物,E/Gオイル,ガソリン量を統一。計測誤差は最大推定±0.03秒

条件の中で,例えば気温は3℃上がると,空気密度が1.1%下がるそうです。また湿度が高いと,空気中の水分が増える=酸素量が相対的に減る。低気圧も言葉通りです。
そこで上の表では有利要素を青不利要素を赤で示していますが,影響度合いは違うはずだけどその軽重は分からない。

その意味で絶対的データーとは言えませんが,それでも4秒半の中での0.3秒短縮とは明らかにパワー&トルクアップを証明しています。
それでは,4速7千回転(145km/h)がレッド(175km/h)に達するのに0.3秒速くなるとは,サーキットではどういう差になるのか?苦心して計算した結果は次のとおり。
◆この200m弱の加速区間だけで,0.025秒速くなる。
◆純正エアクリ車が175km/hを出した時に,ラム車は177km/hに達しており,1.2m前を走っている。

たったそれだけ?と思うかもしれませんが,実際のサーキットのストレートでは,3速・5速領域の加速差も含めれば0.1秒単位の短縮は十分に見込めます。1.2mの差は,競い合いでは小さからぬ差でしょう。
ターボチューンで100馬力アップというのとはレベル違いで,せいぜい数PSアップですからそんなものです。NAならそれで御の字。
実際,装着後のサーキット走行データーからも,岡国でも鈴鹿でも加速力アップが実証できました。

無限エアクリを使っているshopカーが多いですが,高速サーキット中心ならラムチャージャーが良さげです。効果はテスト結果が示すとおりで,価格に納得できるなら買いです。

【追記】 エンジンの揺れに伴い,ジョイント部分が緩めに作られているせいもあってカタコト音やビーンといった音が出ることがあります。特にエンジントルクダンパーを取り外した後では,加速時に吸入口がウインドウ下部のプレートに当たり,バリバリと凄い音が出るようになってとても不快でした。
今はスポンジを挟むなどして対処していますが,ラムチャージャーではこうした異音対策が必要になる場合もあるようです。


11.エンジンオーバーホール
2008.1

take3号のパワーダウンを初めて実感したのは,06年末の鈴鹿サーキット走行時です。5速にシフトアップした途端に,加速が鈍ったとはっきりと感じました。
それ以降,冬の岡国でも5速アップ時の加速力が,かつてとは明らかに違うことを毎回感じていました。
それを実証したのが,パワーチェックです。他の程度のよいノーマルDC5のデーターも見せてもらったので,大体を思い出して自分のグラフと合わせてみました。
青線がフルノーマルDC5緑線がtake3号(パワー関係はECU含めてフルノーマル)です。(赤線は問題ECU装着時)
【パワー】
powerG4.jpg
【トルク】
tlqG4.jpg
ピークパワーだけを見ると198ps対185ps(補正なし)ですが,高域パワーだけでなく中速トルクの落ちも気になりました。圧縮が落ちているのか?
測定条件が,気温36度(自分)vs25度と悪いにせよ,それを差し引いてもパワー・トルクはダウンしていると判断されました。

そもそも,走行距離は5万km弱なれどそのうちサーキット走行距離がほぼ5千km
サーキットでは,ストリート距離の20倍消耗するという一つの見方に従うならば,既に14-5万km走行です。ならばくたびれて当然でしょう。
※高回転域になるほどエンジンの摩耗・負荷は極度に増すそうで,8500回転と9000回転の差は単純に500回転分ではなく,数倍或いはそれ以上?(←単なる想像
少し前にEP3オーナーの方からメールを戴いて,10万km走行時の測定グラフを拝見しましたが,自分とほぼ一緒でした。

まだDC5に乗り続ける以上,エンジンのO/Hは必要と判断。
しかし,運悪くホンダはOSピストンの出荷を停止したばかりだったので,幸い事故車からストックしていたDC5エンジンをライトOHして載せ替えてもらうことになりました。

◆K20Aのバルブ問題
DC5のエンジンブローでは,最近オーバーレブ等によるバルブ周りの破損が話題にのぼっています。
鈴鹿ランナーのあんぐらーさん情報によると,高回転走行を重ねていくうちにバルブクリアランスが変わってくるが,オーバーレブを重ねると,大きくずれていることがあるそうです。そうなると,いずれバルブ関連パーツが破損=バルブパーツが落下=エンジンブローです。
take3号の状態を知るために,バルブクリアランスをShopで測定してもらいました。結果は次の通りでした。

1番 2番 3番 4番 STDデーター
IN側 0.20・0.21 0.23・0.21 0.22・0.23 0.200.20 0.21~0.25
EX側 0.25・0.25 0.30・0.29 0.25・0.24 0.29・0.29 0.25~0.29

太字箇所がSTD範囲から出ていますが異常というほどではなく,回し続けているK20Aの正常なずれ具合ということです。(気筒単位ではそろっていて,4気筒が波打つようにばらつくらしい)
オーバーレブを重ねると,特定の気筒が大きく狂い,IN側が0.2ミリ、EX側も0.25ミリより狭かったりすると危ないとか。だいたいクリアランスが極端に小さくなくなることが多いそうです。
測定と調整にも費用はかかりますが,揃えればフィーリングも滑らかになるそうです。

◆中古エンジンの状態
載せ替える中古K20Aの摩耗状態もシリンダー内径の測定をしてもらいました。(1000分の1mmの誤差を出さないための測定は手間が掛かる)

下記表が,4気筒の内壁を複数箇所を測定した結果です。(表示数値は,86mmを省略したコンマ以下のもの)
○向きとは,クランク軸に対する向きのことで,当然垂直方向がピストンの動きによって摩耗が大きい。
○位置とは,シリンダーの上部・中部・下部の3箇所。

向き 位置 1番 2番 3番 4番 出荷時STD/限度
垂直方向 .023mm .032mm .035mm .030mm A,B2種類あり
A:86.010~86.020
B:86.000~86.010
使用限度.070mm
※但し整備データーは
100分の1mmまで

.013mm .018mm .018mm .020mm
.010mm .004mm .002mm .010mm
平行方向 .002mm .004mm .004mm .001mm
.002mm .010mm .008mm .001mm
.002mm .012mm .011mm .004mm

さすがに最も負荷のかかる前後方向のシリンダー上部はSTD値からずれていますが,その他はOK。走行距離4万5千㌔ながら街乗りがほとんどだったからでしょう。
同じ5万㌔走行でもサーキット1割を含むtake3号なら間違いなく限度値の86.07mmはオーバーしているらしい。
この結果で,ピストンはそのまま使い,リングのみ交換してもらうことにしました。(リング交換は自分の希望で本当は不要だったかも)

◆決定した作業
◆エンジン換装関連の作業
脱着・各種測定・分解と,作業に伴うパーツ交換
エンジンの洗浄,カーボン落とし ポートやピストン回り
オイルパン交換ほか補器類交換 take3号のもの使用
薄型ガスケットへ交換 SPOON製
強化バルブスプリング SPOON製
全バルブ(コッタ・リテーナー含)新品へ 純正後期型
ピストンリング交換 純正
SPOONエアクリフィルター タダでもらった
無限エンジンマウント中空部分にびっちりゴム詰め 簡易強化マウント策
◆燃料系統(以前より早めにガス欠症状が出るようになったため)
燃料ストレーナー交換 新品へ(一体式)
インジェクター清掃 フィルターあり
燃料タンク内防爆剤(スポンジ)詰め替え バイク用

エンジンOHの内容を簡単にまとめれば,街乗り中古エンジンを分解してカーボン等を落とし,ピストンリングを交換。Engブロー対策として,バルブ一式を後期型純正品に交換,バルブスプリングをSPOON製に強化。ついでに若干の圧縮比アップを狙って薄型ガスケットに交換というものです。

バルブ関係一式を後期型新品にしたのは,バルブトラブル防止の為です。後期型のリテーナーは強度が上がっているからで,サージングが発生しても破損の心配が少なくなるということでした。スプリングがシングルタイプになっているのも,リテーナー肉厚を増すためだそうな。

バランス取りや研磨加工等はしていませんし,カムもピストンもそのままなので,パワートルクはノーマルエンジン新品程度じゃないかと思います。

エンジン関連だけの費用は予定をオーバーして30万少々とそれなりに掛かりました(中古エンジン費用と下取りエンジン費用は相殺)が,例えば本格的車高調とかエアロ一式,無限吸排気一式などと比べて,手間的にはかなりのものであり,十分納得いきます。あとは結果だけ。

K20A3.jpg
take3号の旧Eng。骸骨のように真っ白になっているバルブ。トレーシーECUは燃調を薄めにしているそうで,プラグも真っ白です。びっくりしましたが,燃調は安全圏範囲だそうなんですが。
ピントが合っていないので分かりにくいですが,排気ポートにはカーボンが蓄積されています。ススというイメージではなく,高熱で焼き付けられているので相当強く固着しています。

K20A1.jpg
搭載された新Eng。カーボンも落とされてピカピカ。このショットだけで,ホンダエンジンの設計は他社のとはかなり違うと分かるそうな。日産車チューナーも,タイプRのエンジンには絶賛してた。
酷使すると,シリンダー内径が楕円になりますが,前のB型などは熱歪みで基準値より狭くなる箇所があるとか。K型は剛性も上がってそうはならないみたい。

K20A2.jpg
精密なメカ。スペックにはこだわらない方ですが,VTECといいVTCといい,聞くほどに凄いなあと感心します。バルブクリアランスは,基準値真ん中よりやや広めにしています。ブン回しているとだんだんと狭くなるからです。

※1/22記
加工オイルパンですが,長期にわたる熱入れでどうしても歪みが出てしまい,合わせ面からオイル滲みが出ました。そこで,再度密着させる作業をすることになりました。

◆実走テスト
辛抱強く慣らしをして(リングだけだと必要ないって言われましたが)いよいよ全開のとき。
その力強さに「うそっ」と思いましたよ。なんとなく回っていた以前に比べて,力が詰まっています。それもレブまできっちりと。車から降りた「フフフ・ワハハハ。」と思わず笑い声が出てしまいました。この冬のBESTタイム更新を確信したからでした。

ECUチューンの力も100%発揮されて低中トルクも力にあふれ,純正ロム+前のエンジンとはもう別物です。通勤も楽しくなりました。
おまけに回転が滑らか。シリンダーピストンのクリアランスが狭いせいか,バルブ調整をきちんととったからか分かりませんが,マウントが強化されてビリビリ振動が増えた中でも,エンジンの回りがスムーズになったと体感できました。(その後,パワーチェックで回復を実証しました。)

ところで,サーキット走行でのオイル減も全く無くなったことにもびっくりです。
これまでは,30分1本走ると500mlくらい減っていたのに,新エンジンとなって全然減らないのです。やはりクリアランスが狭くなったためなんでしょうか?
まあ,白煙を吹くほどクリアランスが広いのにパワーが出ているエンジンも存在しているし,レース車輌ではわざと広めにとってよく回るようにする場合もあるらしいですが。
それでも,愛車の心臓部が,何と言いますか「いい物」になったような感じがして,きわめて気分良いです。(^^)



10.オメガ エンジンオイル レース用/ブレンド
2007.12

油温が高くなりやすいエンジンであり,またオイルで微妙に回り方やパワー自体も変わるK20Aエンジン。これまで常用していたパワクラを手頃に入手することが難しくなり,代替オイルを考えていたところ,Shopにレース用オイルが入庫された。
元々10-40Wのオメガがあったが,今ひとつ重い感じがしていたので使っていなかったが,レース用オイルと混ぜることでまずまずのフィーリングになった。そして,07年末の大台狙いのときにレース用100%でいってみた。

【ブレンドオイル】
レース用は粘土表示も無いものですが,あえて言えば20Wシングルくらいか?・・一般的には0-40Wあたりが普通なので心配もありましたが,レースカーで使っているし,ハイパーターボエンジンでも問題なかったそうで,耐久性も普通のオイル並み。そして値段も,このShopでは前々からオメガoilを出血価格で提供してくれるので十分に買えるレベル。ということで,このレース用と10-40Wの一般オメガを混ぜたブレンドオイルを,07年後半から常用しています。
パワクラから某オイルにしたときはパワーが出ないことを感じましたが,このブレンドはそういった落ちた感じはなく,また,真夏のサーキットでもそこそこいけた感触です。

【レース用オイル】
オイル交換された車を引き取って走って「えっ?」と驚いたのは,何かエンジンの力が無くなったように感じたことです。気のせいかと思い,数日間乗ってもやっぱり同じ印象。エンジン換装で蘇った力強さはどこへいったんだ?と不安になりました。ところが,その代わりに吹け上がりが早くなったことにも気づきました。
Shopへ行ってこのことを話すとその通りのようです。粘度が低いせいで通常のオメガよりいわゆる圧縮が落ちた感じは出て然りということ。逆にフリクションロスは減っていると。
パワー(縦G)変化に鈍感と思っていた自分ですが,最近は感性も鋭くなったかな?このことは嬉しかったり。笑

◆サーキットフィール
07年の12月に走ってみて,エンジン換装の効果は十分タイムに表れましたが,オイルのおかげがどのくらいかは何ともわかりません。08年1月に鈴鹿を走ったときはブレンドオイルに戻していたので,岡国でどう感じるか?ですが,たぶん体感では分からないでしょう。

真夏のターボ車でも大丈夫といわれても,やはり気になるのは長年慣れ親しんだ粘土指数のせいです。また,ブレンドオイルに戻したとたんに,ストリートでアクセルを入れた途端のグィとくるトルク感が復活しました。街乗りではこっちの方が気分がいいです。



9. TracySports TS-05 ECU
2007.7

無限ECUの性能向上にはかなり満足していましたが,このサイトBBSにて凄いロムのうわさを知りました。そして,無限ロムよりも中速トルクとパワーの向上が期待できると信じ,思い切って買い換えることになったのです。価格は16万弱ですが,無限ECU売却と純正下取りで+3万弱で済みました。

TracyECU.JPG封印テープが無いのは珍しい。

最初,製作ミスからか純正並みのパワーしかでず,真っ青になりましたが,その後に書き換えられて戻ってきたロムは,確かなパワー・トルクアップを体感できました。その後エンジンもOHされて,冬場のパンチ力はかなりのものとなりました。

VTECは4500でハイに切り替わりますが,3000回転下あたりで,純正とは違うトルク感をはっきりと感じます。ハイになるとモリモリと力が出て,5000回転以上の分厚さはかなりのもの。純正で何となく感じられる谷間などなく,回すほどに力感が増します。そして,7000~レブの加速力はただごとではありません。笑
2速ではあっという間に吹け,3-5速ではパワーがぎっしり詰まった感じ,それがレブぎりぎりまで衰えません。

K20Aの秘めたパフォーマンスが余すことなく引き出されたという印象です。純正に戻してみると,その違いは誰でも体感できるもの。(まるで眠っているというか,だるいというか,そんな感じになる)
それまで入れていた無限ロムとの違いが気になる人も多いでしょうが,高域での絶対パワー差は,既にエンジンが変わったこともあって,分かりません。
ただ,アイドル~低域の音が純正並みであること,アイドリング回転も下がったこと,アクセルを戻したときのエンブレの効きが弱まったことは確かです。サーキットでの燃費はあまり変わりありません。また,中域トルクの太さは格段に上回っています。
結果,サーキットでの効果も絶大と言えます。タコメーター上のレブは9000近くまでいけるので,思い切り引っ張ることも可。摩耗が気になるので,ここぞというときだけですが。
2007年末からの岡国での更新タイムは,このECU無くしてありえなかったはずです。

2008年3月にパワーチェックを行いました。ピークパワー差は10psくらいです。しかし5500以上のトルク/パワーの向上は,サーキットを走る上では非常に重要なポイントです。 また,夏の猛暑の中でも,十分な力感があります。

DC5では,無限,SPOON,J's,RG-OなどそうそうたるホンダチューナーがECUを販売しています。また,現車合わせセッティングという方法もあります。どれが一番か,直接比較は一部しかできませんが,きちんと作られた製品なら純正を明らかに上回り,誰でも体感できるパフォーマンスを実現してくれます。サーキットでコンマ秒を競うなら絶対欲しいパーツです。



8. KOYO アルミラジエター タイプM
2007.1

フロント衝突でラジエターも歪んだため,どうせならばと社外品にしてみました。
大手メーカーが大量生産するメリットで,性能の割に安価ということで決めました。(5万円台)もちろんポン付けです。
koyorag.jpg
純正品と比べると面積はほぼ一緒ですが,厚みはずいぶんと違います。
効果ですが,純正水温計の目盛りがこれまでより下にいきました。水温計が無いので数値で表せませんが,暑い時期にパワーダウンや,過熱によるエンジン歪みを幾らかでも防いでくれることは確かでしょう。
どうせ装着することになるなら,早めに付ける方がいい製品ですね。


7. NUTEC コンプブーストNC202
2006.3

走行距離は3年と3ヶ月で35000kmと一般的な距離であるが,最近オイル消費量がちょっと多く,エンジン内の摩耗進行を気にするようになった。
いずれエンジンのO/Hも視野に入れているが,手っ取り早くとりあえずの対策ができる添加剤はないか探して見つけたのがこれ。それなりの効果があるようで,たまたまShopにも置いていたので施工してもらった。(定価6千円強)

コンプレッションを測定してもらうと,4発ともほぼ一緒だった。摩耗が進むと2番3番が明らかに下がるそうで,O/Hはまだ必要ないレベルのようだ。
数値はクランキング回数やオイル粘土等で大きく変わるので,数値でいい・悪いは言えず,そうしたいならば新車時から同条件で測定していくべきらしい。
施工は,分量に注意してプラグ穴から直接注入してアイドリングすると終わり。

効果はというと,翌日の通勤で明らかな違いを感じた。いつも走るコースだからよく分かった。
アクセルを普通に踏むと車がスッと前に進む際の「トルク感」が明らかにアップしていた。エンジン自体もスムーズになり,優れた添加剤やオイルと同じ効果と言える。

というように,添加剤としての効果はあります。ただ持続性はというと,数千kmレベルのようです。鈴鹿を走ったあんぐさんによれば,数周で効果が失われたと体感したそうです。汗
できればオイル交換のたびに注入したほうがよさそうですが,そうなると超高価オイルを入れ替えると同じコストになりますね。機械的O/Hの代用になるわけではないですが,街乗り専門の人には良い製品と言えると思います。



6. Tracyスポーツ タイムアタックオイルパン
2006.3 オイル量が少なくてもすむオイルパンとして。

オイルパンのゲージ穴の位置が悪く,オイル量測定がどうにもしずらく困っていた。そんなとき,オイル量を少なくして抵抗を減らすとともに油温も下がるという本製品の存在を知り,購入を決意した。
購入価格は失念。。
oilPAN2.jpg

購入直後に価格が上がり,今では相当高価になりましたが,装着したShopの人によれば,当然それくらいはして当たり前の造りだということです。(真似をして造れないことはないが,自分で造るより買った方がいいとか)中央にあるのが加工済みのストレーナー。
このセットで,対応量4Lとなっています。
油量が少なくても大丈夫という安心感から,うっかりオイル量低下を見逃し,VTEC切れを起こしてしまったことがあります。そのとき油量を見たら,ゲージ下限ラインより数mm下でした。
つまり下限より上ならVTEC切れは起きないということで,説明通り加工が効いていることが図らずも実証されたわけですが。
油圧・油温メーターがあったならば,換装によってどういう変化が出たか興味深いデーターが取れたかもしれません。

※メーカーサイトのこちらに解説ページがあります。

【2007.11追記】
エンジン換装の際にこのパンも脱着してもらいました。その際,熱で僅かに歪みがでて加工部分が接触したので削る必要が出ました。コンマmmレベルであり,それほどギリギリに計算されて造られていることが分かりびっくりしました。



5. NGKレーシング 7433-9
2005.7
plugsA.jpgデンソーも2年がたち真夏を迎えて,そろそろ交換しようかとプラグを外してみると左画像のような有りさま。(^^; 電極先がすり減っていました。碍子は真っ白でかなりやけ気味ですが,タイプRは,回していれば10番でもやけ気味になるらしいです。

レーシングプラグは寿命が短いそうで,1年間で交換です。
鈍感からかプラグ交換による差はさっぱり分かりませんでした。
9番は人によってはかぶり気味になるといいますが,今のところ問題は全くなく,ストリート・オールシーズンでこのまま使っています。



4. 無限 N1ECU
2004.9

確実なパワー・トルクアップを求めて2LのNAとしてはかなりパワーがあるDC5でも,サーキットではパワーがあるに越したことはない。長いストレートのある岡山国際や鈴鹿でなら尚更だ。いろんなパワー系パーツの評価をこれまで見てきて,無限ECUが最も確実に中速トルクとトップエンドパワーを高めてくれると見込んで購入を決意しました。
最初はオクで中古を買おうと考えていましたが,いつも高値。しかもこのECUは密かに改良されているという「噂」を聞いて,できるだけ新しい方がいいかと考え新品購入を決意しました。
納期が何ヶ月かかるか分からないというので覚悟して申し込んだらすぐに届いてびっくり。
購入の際には,免許証・車検証のコピーと使用誓約書(サーキットライセンスコピーも)が要求されました。税送料込みヒラノ価格107,205円。

【インプレ】
エンジン始動音がズボッと逞しくなりました。アイドリング回転は1000-1100rpmと少し高めです。
3-4千回転の常用域はノーマル並みのような感じ。しかし,メーターで5700-5800回転から力強い加速が始まるところがまずノーマルと違います。
そして7500回転くらいからパンチ力が更にまして,レッドゾーンに入ってもそのパワフルさが続きます。リミッターがなければまだ力強い加速が続く気がするほどです。
加速Gの増減にはかなり鈍感な自分でもはっきり体感できるパワー/トルクアップ。もちろんターボ車チューン等の何十馬力ものパワーアップとは比ぶべくもありませんが,多くが体感しにくいNAチューンの中で,単体でこれだけアップするとは大したものです。純正に戻した時にその差がよく分かります。

岡山国際サーキットでのタイム短縮ぶんは0.7秒以上であると2004年9月20日のサーキット走行レポの中で算出していますが,その後,何らかの誤差がありそうな疑惑が生じており,正確に言いたければやはり同条件で走り比べないと断言できないようです。

このパーツはレース専用に開発された公道使用不可の製品で,合法云々以前に体感的パワーアップ分などすぐに慣れてしまうだろうし,ディーラーに行って困る場合も考えられるし,何より燃費が落ちるので,街乗りユースには純正の方が何かと安心です。
サーキットでの換装作業もバッテリー端子外しを含めても5分程度,万一の場合を恐れずそのまま脱着するならあっという間にできます。

【2007.7追記】
ECU買い換えのために無限ECUから純正へ換装して走りました。
上に書いてあることに追記します。
発進時のトルク,2~3千回転といったストリートでの多用回転域でも無限ECUは純正を完全に上回っていました。何しろアクセルを踏み込まないと同じような加速になりません。
また,純正は全体的に大人しく,音もフィーリングも物足りない感じになりました。
サーキット向けに開発されたのにどうして下のトルクも出しているのか分かりませんが,街乗りでのDC5の楽しさを向上させてくれるECUとしても無限製品は魅力的です。
ただしあくまで公道不可製品であります。(それが残念)

高速コースを走る人ならその良さは十分に享受できると思います。効率の良い吸排気系と併せればNAとしてはかなりのパワー/トルクアップが見込めるでしょう。
ただ,水温上昇が著しくなる心配,純正の触媒やセンサーに良くないという声も聞きます。毎日街乗りする車なので触媒外しは考えられず,万一の時のことは諦めるしかないです。



3. クスコ オイルキャッチタンク
2004.3 Sタイヤ装着に向けて その2

以前のDB8では,パンを加工せずにオイルを限界まで多めに入れて鈴鹿を走っていたら,デグナーやスプーンで盛大な白煙が出ていた。
DC5はS2000同様,DC2以上にブローバイガスが出やすいようだ。加工オイルパンを付けたが,それでもやや多めにオイルを入れているのでキャッチタンクも同時に装着することにした。
工賃税込み19,740円(定価12,800円)

tank1.jpg ワンオフのステーによりうまくバッテリー横に納まった。

最初ホースの取り付けがきつかったが,半年走ったら熱で膨らんで緩くなり,スッポリ抜けていた。緩まないような工夫が必要のようだ。
オイルが溜まれば外から視認できるが,加工オイルパンを付けてからオイル量を減らしたせいか,全く溜まっていない。

※多めに入れたらちゃんと入っていました。
最近は,模擬レースに参加するにも「キャッチタンクの装着必須」としているところが多いようです。
ブワーッと白煙を出すこと自体他車に迷惑だし,車にもあまり良くないしで,やはり装着して良かったと思います。
【注】「排気量と同等以上の容量」を求められた場合には,本製品は容量不足で不適合になります。



2. DENSOイリジウムプラグ IK24(NGK8番相当)
2003.7

プラグはNGKしか使ったことがなかったが,DC5用の高い番手のイリウェイが出ておらず,あんぐさんも使っているというこのプラグを購入した。ヤフオクで5,070円。(税・送料含む)

サーキットとストリートを走ってみても問題は無く,パワー/トルクもきちんと出ているように感じました。このプラグ,年間このまま通しても大丈夫でした。
ただ,DC5のプラグ交換はDC2よりちょっと面倒。

吸排気系チューンなどを施してパワーがアップした場合はレーシングプラグを装着した方が安心できるのも事実で,走行のたびに付け替えるつもりならばそっちの方がいいかなとは思います。



1. 無限ローテンプサーモスイッチ/ファンスイッチ/耐高圧ラジエターキャップ
2003.7

無限の3点セット。水温が一気に上がるサーキットでは,効果がどうこういうレベルの性能ではないようです。
しかし,ストリートでの渋滞など,走行風が当たらないときには若干でも効果があるかもしれません。
ディーラーで17,850円+工賃8,400円(税含む)。
標準温度設定が高めのこの車には,まあ基本でしょうか。


エンジン・パワー関係記事
◆ 終わり ◆



タイヤ・ホイール [DC5チューン]

◆タイヤ&ホイール

◆タイヤ◆
使ってきたSタイヤとラジアルタイヤについての,あくまでも個人的な評価です。

・ダンロップ Z1☆スペック
2009年
グリップは摩耗したZ1や旧ネオバと比べれば相当違います。2010年現在サーキットでも一線級ラジアルと言えるでしょう。
コントロール性も優れるし,ストリートでの快適性もハイグリップにしては優秀。
3Lapアタックでアウトへ出ようとする動きが出たが,挙動がよく分かって不安感は無かった。走って楽しい感じがするタイヤです。値段もAD08ネオバほどでなく求めやすい。
コンマ1秒を競う場合は,RE11やAD08ネオバ,R1Rと比較してどうだろう?人(車)によって評価がいろいろ違う部分があり,興味あるところだ。
今後は,摩耗したときのグリップがどうなるかが気になるところ。この点についても,3つ溝の1つ目が無くなったらダウンするという人もいれば,最後までグリップするという人もいるなど,評価はイロイロだ。何か分かれば追記したい。

・ヨコハマ アドバンA050Mコン
2008年
最初は048に比べて横グリップの落ちが批判されたが,その後改良されたのか?それなりの結果を出せるタイヤとして個人的には評価しています。耐摩耗性は048から改良されており,最後までそれなりのグリップ力も保つ。
コントロールはラジアルよりシビアだが,何とかなるレベル(人や車で違うだろうが)と思う。
今のところ,BSやDLのSタイヤよりこっちを選んでいるのは,アドバンに慣れていることと,低エア圧走行でのトラブルなどの問題点を聞いたことがないから。値段もまずまず。

・ヨコハマ アドバンネオバAD07
2006年
ネオバといっても旧モデルの方。乗り心地はZ1(旧モデル)よりやや良かったのはサイドウォールが柔目だからか。ステアリングレスポンスについてはZ1の方が良かった。
ストリートでもサーキットでもグリップはZ1より上で,コントロール性も問題なくグリップの手応えも十分伝わってくる。制動グリップもラジアルとしては十分ある。何より,Z1やRE01Rに比べて安い!
ただ,5分山辺りからのグリップダウンが大きいことが欠点か。

・ダンロップ Z1(旧モデル)
2004年
グリップはまずまず,ステアレスポンスは鋭い方だ。耐久性が優れ,なかなか摩耗しなかった。 熱だれにはやや弱い印象がある。また,数年間使用するとコンパウンドが劣化するのか,グリップ力の低下をストリートでも感じた。
その後,スタースペックにモデルチェンジ。

・アドバンA048Mコン
2004年
ラジアルとは段違いのグリップと摩耗の進み具合ですね。浅いウエットなら十分グリップします。さすがに川ができたら滑りますが。
街乗りでもBSのSより柔らかめで何とか耐えられる感じ。ただしうねりにステアをとられる度合いは半端ではない。
フロントは30分を5本走ったら終わるので厳しい。リヤは1年間もちます。
センターが摩耗する問題がありましたが,冬は冷間1.42程度で温間2.0とピタリ。2.1を超えるとセンター摩耗が進み出すようです。
ただ2007年夏には温間1.9少々でいいタイムが出ました。



◆ホイール◆

家庭用体重計を用いた実測数値です。雑誌より0.2kg重いものもありました・・・
DC5純正 7J+60mm 8.8kg
リーガマスターエボ 7J+45mm 7.3kg エンケイRS+M 8J+40mm 7.8kg
エンケイESターマック 8J+40mm 6.9kg エンケESターマック 8.5J+40mm 7.2kg
リネアスポーツ 8J+48mm 9.9kg エンケイRPF-1 8.5J+40mm 7.5kg


・ENKEI RPF-1 8.5J+40mm 7.5J+48mm
2007.2
RP-F1.jpg
あまり性能の良くない携帯カメラで撮ったのでセピア風になってしまいました。
重さはESターマックより若干重いですがRS+Mよりも軽いです。
鋳造ホイールながらエンケイ独自のMAT製法により,薄くて軽量ながら強固なリムを誇ります。
今のところ,ブレーキダストの固着もRS+Mより少ないのが不思議。
エアの入れやすさは,リムが邪魔しないのでやりやすい。キャリパークリアランスもたっぷりあります。ありすぎくらい。
5mmスペーサーをかましているので,-3.5度キャンバーなら35mmは問題なく入るということになります。
他メーカーの軽量ホイールは相当高価か強度が心配なので,今はもうエンケイしか考えていません。

・ENKEI RS+M  8J+40mm 7J+45mm
2005.1
RS_M.jpg
安くて軽くて高剛性なエンケイ製品が気に入り,街乗りホイールとして同製品を購入した。
ターマックESより綺麗な造りで,センターキャップやロングナットアダプターまで付属して価格もESとあまり変わらない。
重量はESより0.9kg重く,性能を求めるならESの方がいい。
ブレーキダストが目立たないグレー色ということで掃除をさぼっていたら,ダストの固着が物凄く強烈になってしまった。汗 その後Sさんへ譲渡。

・ENKEI ターマックES 8.5J+40mm 8J+45mm 7.5J+48mm
2004.1
Enkei.jpg
Fシンプルなデザインだがレース車両での採用も多い実力のホイール。
フロント用の8J+225/45のA048の実測重量は17.1kgと軽い。リヤ用の7.5J+215/45は16.4kgと,サイズ差による重量増は思うより少ない。ホイールは8Jが6.9kg,8.5Jは7.2kg。
+40mmの8.5Jは,3.3度キャンバー+225タイヤでは問題なく入る。
2006年秋にこのサイズはカタログ落ちしたのが残念。

・リーガマスター 7J-17 +45mm
2003.10
rega.jpg
前車DB8の時からはめていた,ロシア製超高圧機械で造られたホイール。
ホイール単体の実測は7.3kgなので純正より1.5kg軽い。シンプルなデザインで剛性もあるので好きでした。ただし塗装は1コートでナット周辺は剥がれやすい。
06年にDC5後期型乗りの若者に売却しました。彼は本職にガンメタに塗ってもらい街乗りで使っています。なかなか渋く決まっていました。(白色ボディに合う)

・純正ホイール 7J-17 +60mm
wheeljunsei.jpg
純正ホイールはオフセット+60mmという特殊サイズ。社外品をつける場合,オフセットとリム幅だけで選ぶとフロントにはまらない可能性もあるので,実績あるホイールを選ばないと危険です。
色が白色なために,ブレーキパッドのダストで数日間で黒く汚れてしまうのがネック。なぜガンメタの配色をしないのでしょうか?デザイン的にはノーマルとしてはなかなかのものだと思います。

エンジン回りの破損トラブル [DC5チューン]

◆エンジン回りの破損・トラブル◆
  2009.12
  2009. 7
  2007.10
  2007. 7
 4.カバーステーの破損
 3.サンクションホースの裂け
 2.ベルトの穴
 1.遮熱板ひび割れ

4. カバーステーの破損
2009.12

車検に出す直前,走行中バキンと金属物が落下した大きな音がしました。Uターンして路面を見るも部品らしきものは無く,石が転がっていたので「これかな」と思っていたのですが,原因はこれでした。
bar.jpg
撤去しているマニホールドカバーのステーが2本とも,○印の所で折れていました。(撮影の為にボルトを外していますが,通常は→の穴に固定されています)1本のステーの先っぽが,落下したようです。振動って凄い力がありますね。


3. サンクションホースの裂け
2009.7

ある信号待ちの時に,いきなりタコメーターが上下に動く症状が出ました。1300回転から2200回転辺りを,空ぶかししているように行ったり来たり。
これはハンチングという現象だそうで,エアを吸っている可能性が高いと言われました。ボンネットを開けたらこれでした。
ana.jpg
これだけ裂けてもコンピューターが学習したのか,2日くらいでアイドリングは落ち着いていました。笑
このままというわけにはいかないので交換。(純正品なので3千円未満)
ちなみに,ラムエアチャージャーがかなり動く(そういう仕組みになっている)せいもあるらしいですが,一般車両でも長く乗っていれば同様なそうで。
ここをパイプ化するチューンもありますが,動くエアクリとのからみで余り望ましく無さそう。。。


2. ベルトに小穴
2007.10

プーリーとベルトの間に小石が挟まれての損傷だと思われます。1箇所は完全に小穴が開き,あと3箇所にえぐれているところがありました。
belt.jpg
DC5ではパワステやジェネレーターなどもこれ一本で回しているので,もし切れると全てが動かなくなりおおごとになります。
一回目の車検のときにも交換しているそうで,それから2年弱で再交換。一般的にはもっと長持ちするらしい。
9千円の出費はメンテ予算に計上してあったのでOK。


1. 遮熱板のヒビ
2007.7

車の点検をしてもらっていたときのこと,遮熱板の1本のボルト周辺にひびが入り,手のひら大の大きさほどがちぎれて無くなっているのが発見されました。このままだとひびが広がって残りの部分も走行中に脱落という心配があるということでした。

そこで純正部品を取り寄せて貰ったところ,最初は後期型用のものと間違ったのか?と思ったほど,形状等が変わった遮熱板が届きました。
割れるトラブルが多数あったのでしょう,対策品になったようです。
画像が無いので分かりにくいレポートですが,ボンネットを開けてのぞき込むと遮熱板が見えますので,ひびが無いか確かめてみてください。
3,400円という安いパーツです。

※2007.12追記
この補強された遮熱板も割れてました。マウント回りを固めたせいもありそうです。


エンジン周りの破損・トラブル記事
◆ 終わり ◆



操作系 [DC5チューン]

シフト関連の加工が多いのは,2004年~2007年ごろ,走行するたびにシフトミスを頻発していたからです。エンジンブローにつながる大問題なので,少なくするべくいろいろ試したわけです。
◆操縦系◆
 2006.11
 2006. 3
 2005. 3
 2003. 4
 2003. 2
 2003. 1
 6.シフト付け根加工
 5.シフトバネ強化
 4.シフト基部加工
 3.純正ペダル曲げ
 2.モモ・モデナII
 1.レカロフルバケSP-G

6. シフト付け根の加工
2006.11

シフトミス防止チューン第3弾です。
これは企業秘密に類するということで,詳しいことは聞いていません。
「どのギアに入っているかわかりにくい」というノーマル時のような感じが解消されます。

【2007.5】(E/Gトルクダンパーは外し状態)
 ○4→3のダウン時に4→1のミスは皆無になる。
 ○2→3のアップ時に2→5となるミスはある。(リボルバー)
 ○4→5のアップ時に4→3となるミスは解消されたと思ったら,ストレートエンドで出た。
※5へアップする際,右斜めすぎると入りにくいため,あまり力を入れずにやっていたら,3へ入ってしまったということである。(表ストレートエンド・アトウッド進入時)

ここまできたら,ドライバー操作の問題でしょうね。

★その後,無限マウントにゴムを詰め,トルクダンパーも再装着して更に強固に締め上げてからシフトミスは激減しています。ただ,ドライバー側の注意意識が大切であることに変わり無し。



5. シフトスプリング強化
2006.3

これまでDC5でのシフトミスとしては,次のようなパターンを経験しています。
 ○4→5のアップ時に,4→3のダウンとなる。(モスS)
 ○2→3のアップ時に,2→5の過アップとなる。(鈴鹿や岡国いろいろなところで)
 ○4→3のダウン時に,4→5のアップや4→1の過ダウンとなる。(アトウッド)

DC5側の問題でもドライバーの操作のせいもあるでしょうが,なかなか無くなりません。
そこで,強いスプリングを追加してハイバネレート化してもらいました。
最初は固すぎだったので若干弱めにしたらすぐに慣れ,今はもうノーマルと思えるような自然な感じです。費用4,000円(伊丹店)この加工によって,ニュートラ位置で手の力を緩めると,強くなったバネのおかげで中立位置にきちんと戻ってくれる感じがします。
※この加工はJ'sのE/Gトルクダンパーを装着する前にしています。

これもシフトミスが減りましたが,まだ解消とはいきません。マウント強化,エンジントルクダンパー装着と併せて行うことでより効果は高まると思います。
製品化した強化シフトスプリングもチーム国光から出ていました。(2010年未確認)



4. シフト基部加工
2005.3

サーキット走行でシフトミスが多発。シフトミスはミッション及びエンジン破壊につながる恐れがあります。できるだけ対策をと思い,以前から指摘されていたシフト基部のガタを無くする加工をしてもらいました。
shift.jpg
DC5ではトヨタのFFと違いプラスチック系(相当硬いが)の基部となっていて摩耗が避けられないそうです。
黒○枠がガタ発生の箇所です。一番上は穴が長くなっていたのでボルトで固定。真ん中は,プラ製のボールとその押さえの間にかなりの隙間ができていたので,ビニールプラバンをシム代わりにサンド。下の箇所は,メタルのシムを噛ませたそうです。

翌日のサーキット走行でも2度ミスをしましたが,回数が随分減ったのは確か。気をつけていると,シフトの遊びが無くなったことが感じられます。
スーパー筋金くん同様,サーキットより一般ユースでのフィーリングアップが気に入りました。エンジンを止めたままシフトを動かしてもカチッと入るようになった感じです。


3. 純正アクセルペダルの曲げ
2003.4

ヒール&トゥをしやすくため,左右の間隔を狭めるよう,ペダルの隙間を狭くすることにしました。
やり方は単にアクセルペダルのステーを力で曲げるだけ。ただ,ステーが非常に丈夫で,結局脚の力で踏ん張ってやっと傾けることができた。

※その後戻ってしまっている感があり,プレスで曲げ加工してもらっています。


2. モモ・モデナII35φ・ワークスベルBOSS
2003.2

DB8の純正モモは質感を除けば,握り心地や操作感はなかなか良かったですが,DC5の純正モモは太すぎ。トルクステアが出たら力を入れにくいし,サーキット走行では位置が上すぎるし,デザインも厚ぼったくて好きになれません。
ということで,いろいろ調べて候補をリストアップ,実物で握りを確かめました。
ボスは,店にあったワークスベルのアルミBOSS品番221をチョイス。
modena2.jpg
結局,細めでプレーンなモデナIIを選択。シンプルだけれどいいデザインです。
ただ店頭で握り心地を試した感じと,実際に装着して走ってみた感じにはズレがあり,やや細すぎる感じもあり。
しかし,他のモデルでは太すぎたり握り部が上すぎたりしてどうもダメ。これでやっていくことにしました。

【ハンドルセンター位置の問題】
ステアリングを交換すると,直進状態なのにハンドルが右か左に少し傾くときがあります。今回の換装でもそうなりました。(上の画像の状態)同じボスを使ったHagaさんはドンピシャだったそうなので,ワークスベルBOSSが悪いとは言えないようだし,ダイケイの製品でも同じことはあるらしい。
この問題は,ボスとステアリングをTopマークとは反対に180度逆転することで解決しました。(スプラインは奇数切ってある)
何らかの理由で逆転ができない場合は,微調整スペーサー(2000円弱)を使うか,タイロッドを少し回して誤魔化すという方法があるようです。

SRSエアバッグを外しての軽量化は-1kg台程度でした。

◆他のモデル◆
モモRace,ファルコンは僕には太すぎ。ベローチェはこれらよりやや細めですがフィーリングは良く,試す価値ありと思います。
ナルディのクラシックは,外径が365mmと純正以上に大きくかつ細身でやはりクラシックデザインでDC5にはちょっとね。

SP-G.jpg

操縦系記事
◆ 終わり ◆



DC5 3台のパワーチェック (2008.3) [DC5チューン]

パワーチェックにはあまり関心はなかったが,エンジンOHやチューンドロムの効果がどれくらいのものか興味があり,客観的数値を一度はっきり知りたいと思い,たかはCさんの車検切れを前に,2度目の測定をしました。

断っておきますが,測定条件や方法,機器,補正などによって数値は変動するので,他のデーターと比較するのは無意味に近いです。
今回は同時に3台で測定したので,誤差は少ないと言えるでしょう。
以上の点をふまえて結果を見てください。

【パワーチェック結果】(2008/03/09)
take3pwc[1].jpg

◆純正ロムとTracyとの比較
ピークパワー差は,思ったより少なかったという感想。10psほどです。4500~5500回転がノーマルとあまり変わらない点がもっとも意外でした。体感的には良い感じだし,この辺りが売りだと思っていたので。。
それでも6000前後の確実なトルク/パワーの向上は,サーキットでなりプラスになっているでしょう。

◆エンジンOHの効果
OH前後の2度にわたる測定時の気温差が20度以上もあるので,直接比較できません。
しかも,オイルが前回はブレンド,今回はレース用(低粘度)で,しかも量が今回0.5L少なくフリクションロスが少ない。1psか2psかは違うかな?

それでも,183ps→208psと25psもアップしているとは嬉しい限りでした。バランス取りもしていませんが,バルブ周りを含め各パーツをきちんと組むことで向上分もあったでしょう。
また,薄ガスケットで若干でも圧縮比がアップした効あ低中トルクアップに貢献してくれているのかどうか。

◆TracyとJ'sロムとの比較
これはびっくりする差の少なさ。上の方のカーブはそっくり。わずかに中速域のトルク/パワーがJ'sが上回っていますが,誤差範囲と見るべきかどうか。伊丹さんが,後期DC5にJ'sロムを導入した際「絶対他に負けませんから」と言われたそうで,それだけ自信作のようです。


【他のDC5と見比べる】

◆たかはC号
takahaCpwc[1].jpg
今回は爆音チタン管ではありませんが,吸排気を一通りチューンしてあり,排気抵抗が低くなる工夫もしてあります。走行距離8万km台(サーキット40回くらい)というハンディを超えて,なかなかの数値です。
若干,take3号の方がトルクは上なのはエンジン摩耗度の違い?また,J'sロムの方がTracyより若干上なのは,抜けを良くする工夫にマッチングしているから?

◆sugarden号(後期DC5)
sugardenpwc[1].jpg
RG-Oロムの測定結果です。
ピークパワー211psで,Shopデーターのノーマル200ps前後に対してロムとリヤピース交換分がアップしているようです。
take3号,たかはC号に比べて6000回転以上のパワーは7-8ps低いですが,通勤がほとんどとはいえ,走行距離9万km(サーキット4,5回)ぶんの摩耗劣化もありそうです。5000回転以下のトルクが両車より1kg/m低いですが,高域になると差が縮まっています。

今回の測定では,ロムチューンやOH効果,K20Aのバラツキの少なさ,適正なチューンは確実にパワートルクアップに繋がることが確認されたと思います。個人的にはOHした甲斐があったと分かってニッコリです。

また,吸排気についても再考させられました。
K20Aの場合,正しいチューンは確実な効果をうむとはっきり分かりました。走りのリズム(バランス)を一時崩す面も考えられますが,パワートルクアップはタイム短縮に直結するものと言えるでしょう。

DC5 燃料タンク加工 [DC5チューン]

改造の内容

軽量化チューンの一環として汎用コレクタータンクを検討しましたが,コストがかかりすぎでガソリン臭もきついということでポンプ周りの加工をしてもらいました。

Pumpkai.jpg DC5の燃料ポンプの上蓋と後方部にガソリンが入る口があります。(左は上側から見た簡易図)

燃料が少ないとき,横Gで後方の口からGSが逃げていくことを防ぐ加工です。
この口は右側後方にあるので,右コーナーの登り坂でガス欠になりやすいようです。実際,そうなっています。

それで口にワンウェイ弁を設置したのですが,驚いたことに,弁をひっかける爪が元々あったそうです。

スポンジというのは,二輪レースでタンク内に入れ,G/Sを染みこませて蓄える目的で用いた,「防爆材」です。

二つの効果でGS量が減ってもいけるのでは?と考えたのでした。

結果
meter1.jpg 左は,鈴鹿サーキットでの燃料計画像。

まっちゃん脱出時にガス欠となり,1LAPクーリングを入れたあとの目盛りです。クーリング無しでは赤矢印の辺りでガス欠症状が出たと思われます。

岡山国際でも,アトウッドにて赤矢印の位置でガス欠症状となりました。

ただ気になるのは,岡国の走行のとき,ガス欠症状が出た後,5L給油したのにもう2LAP少々で再びガスS欠となったことです。

◆GS量と目盛りの関連をさぐる (あくまで目安)

公道で実験しました。

まず,燃料が空になるまで走りました。E文字の上の横棒の位置でガス欠になるようです。
次にセルフスタンドに行き,ジャッキで車体がほぼ水平になるようにして1~2Lずつ入れて目盛りの位置を確かめました。

この時,2L入れるごとにほぼ1目盛りぶん動くことが確かめられました。46L以上で目盛りは下画像の「|」位置で動かなくなりました。満タン容量は52-3Lくらいと思われます。

最後に,実走して走行距離と目盛りの位置を記録し,燃費をもとに計算してみました。

こうして割り出したのが下の画像の数値です。誤差は±2Lほどと思っています。目盛りの動きが比例していない?と感じる箇所もありましたが,真相はメーカーでしか分かりません。

gs.jpg

◆考 察

今回の加工によって9L残量まで大丈夫みたいです。これまでは13Lくらいだったので,軽量化幅は3kg,いや,これまでは下限が分からず多めに入れていたので更に数kgのマイナスはできたことになるでしょう。

上記の結果から,次のように算出しました。

○鈴鹿50分(先導+クーリング5LAP含)・・・33L
○岡国30分(クーリング3LAP含)・・・26-27L(1/21訂正。少なくとも冬場は。)
       同  消費量18L(1/21確認)
 ※同 15分フル(アウト・インLAP+7LAP)走行・・・17L(11/27確認)

 ★1+7LAP模擬レース・・・18-20L(11/27確認)
備考:アトウッドで症状が出ても他のコーナーでは出ない。
燃料メーターは2-3Lの幅で変動する。安全圏を考慮。停車後と走行直前とでは,最大3L減ると判明した。

大事な競技では安全策で+2Lいれるのが良いようです。

DC5 軽量化チューン1 (2005.08) [DC5チューン]

軽量化が走りに良いことは誰でも知っていることです。パワーアップや足回りを固るとマイナス面もありますが,軽量チューンだけは,加速,減速,旋回,すべてにプラス方向に働きます。欠点は,ヘビーレインのときハイドロになりやすいことくらいでしょう。

今回は前側の軽量化を重視しました。慣性重量が減ることで,Gがかかった後の曲がり方が良くなる,平たく言えば旋回中のアンダーが納まるのではないかと考えました。
ただ,自分レギュレーションに基づき快適装備は欠かせません。今回行ったのは次のようなことです。(実測)
内    容 重 量 備   考
バッテリー小型化 -2.9kg YUASAワンサイズダウン
レインフォース撤去 -2.5kg 思ったより軽かった。
助手席エアバッグセット撤去 -3.1kg ユニット含む
リヤの不要物撤去 -2.5kg
燃料低減 見込み-7kg 燃料ポンプ周囲の加工

燃料低減については,最初,汎用の小型コレクタータンクでやろうと思っていましたが,ばらしてみると手間(コスト)が掛かると言われ,純正ポンプ装置の加工に変更しました。
これまでは残量15L弱でGS欠症状が出ていましたので,仮に5Lまで走れるとなると-7~8kg軽量化となります。
こうしてトータルで約-18kgという数値となりました。

これまでの重量増減にかかわる変更についても整理しておきます。(青字は推定)
内  容 重 量 備  考
軽量ホイール -7.8kg 純正→エンケイESターマック。
ステア交換 -1.5kg エアバッグ分が大きい。
トランク内装取り外し -3kg 一部のみ取り外し。
カーペット降ろし -5kg 案外重かった。
スペアタイヤ降ろし -10kg
ジャッキ降ろし -1.3kg
シート交換 -6.8kg フレームが重い。
筋金くん +4kg 装着やむなし。
オイルキャッチタンク +1.5kg 必要。
冷却ダクト装着 +3kg 必要。
オーディオ一式装着 +10kg 防振・制振加工が大きい。

トータルすると,これまで15-6kgほど軽くなっていました。


◆軽量化のタイム効果は

これまでの経験上,岡山国際では50kgが1秒相当かと思っていましたが,インテの開発者も雑誌の中で,40kg軽量化で筑波1秒短縮と言っていました。
4-5kgの軽量化で0.1秒短縮と考えて良いのではないかと思います。

ちなみに,今回は前側で8kg弱軽量化の街乗り印象ですが,それと知っているのではっきりと前側が軽く感じられます。車線変更の動きで「あ,フロントが軽い」と思いました。

今後,コンマ秒を削るためなら,他にいろいろ考えられます。(青字は推定)
内  容 重  量 備   考
リヤシート降ろし -12.5kg これで0.5秒も短縮できるなら,「その時」にはやるかもしれません。(サーキット走行時だけ)
助手席降ろし -19.5kg
ボンネット -6kg 冷却効果が確実にあり,品質も高く,そう高価でない製品が見つかれば買おうと思います。
マフラー交換 -5kg 馬力アップするなら音も我慢して装着するかも?
軽量フロントガラス -3kg 割れて要交換となったら付けます。
リヤワイパー撤去 街乗りでも無くても支障がない物なので,第2弾のときにするかもしれません。
FRP手動ミラー
トランク内装全撤去
シート降ろしの「その時」というのは,模擬レースで走るときやタイムアタックでどうしても大台を出したいときのことです。簡単に30kg超も軽くできるなんて魅力ですからね。

DC5 2速ギアの問題 (2003.12) [DC5チューン]

購入した当初からそうで,ギアの馴らしも慎重にし,純正oilをこまめに換えたにもかかわらず,2速ギアの入りにくさはかなり悪い状態だった。

特に,朝の通勤中ではoilも十分暖まっていないので,必ずガリッ・ゴリッとくる。鳴くというより何かひっかかって入りにくい感じ。特に寒い日などはもう全然入らないことすらある。だから非常に気分が良くない。3→2へのシフトダウンでも同様である。完全に暖まれば良くなるのだが。

NET上でも同様な声がたくさん出ていて,クレームでシンクロ交換した人もいたが,結果は変わらずという感じだったので,交換してもらう気にはなれなかった。
結局,寒いときは2速を飛ばしてシフトするようになっている。

ただ,アクセルを完全には戻さずタコ回転が落ちないその瞬間に素速く2速にシフトすると良いようだ。この時,素速いけれど力を込めないように操作する。
そしてシフトアップ回転数が3-4千回転のときにスムーズに入りやすいことも発見した。それより低いとまずガリッとくる。
結局,ギアをいたわるつもりでゆっくりシフトしていたら回転が落ち切ってしまい,かえってより入りにくくなるようなのである。


そんなとき,「炎のインテR」サイトで,品番が違う2速シンクロの対策部品がでているのを知った。そして交換して実際に良くなったという声も聞いた。
そこで,寒い時期を迎え,E/Gマウント交換と併せてクレーム交換してもらうことにした。

品番が「S」の対策品に交換してみると,そのフィーリングはすっかり変わった。寒い日の朝一番でも,他のギアと同じようにスコッと入ってくれるようになった。何度か軽くコリッと来ることはあったが,似たようなことはごくたまに他のギアでも起こっていて,これまで悩まされてきたような症状は無くなったと言ってよいと思う。
中期以降の生産車輌にはこの部品が使われているようだ。


◆真冬のギア具合  04.1.18追記

使用オイルがオメガ690の75-90Wと堅いオイルにしたせいもあり,気温が一桁台という寒い朝では,2速への入りはさすがに悪くなっています。

他のギアはというと,エンジンをかけて数十秒後でもスコッと入ります。さすがにわずかに粘り気みたいなものを感じるときはありますが,それは特別に寒いときだけです。
2速ギアについては,シンクロ交換前のような感じになってしまいました。4千回転まで上げて素早くシフトしてもガリガリッという感触がくるので,もう2をとばして上げています。

それでも,以前は通勤の最後まで違和感があったのに,今はオイルが暖まると問題なくシフトできるので,シンクロ交換は意味はあったはず。エンジンを始動して暖機を十分にすれば走り始めてすぐに2速もスコスコ入る点も,以前とは違うところです。


ところで,DC5のシフトフィールについては雑誌等では絶賛の嵐です。昨日立ち読みしたある本でも,「日本一のシフトフィール」などと書かれていたのを見てムッと思いました。

試乗レポーターもベストコンディション時に乗るので知らないのでしょう。
車を買うときには,雑誌記事で勝手に頭にイメージを膨らませて期待するとこけないように,ネット情報を活用して実車にも乗ってみる,これは失敗をふせぐための必須のことでしょうね。
そう言いながら,DC5購入のときには試乗車などは無く,思い込みで買ったら予想と随分ちがったところに(○な点も×な点も)驚いたものですが。(^^;
DC5チューン ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。